・・・・・・・っということで、現代のみならず、ロシア人を理解することの重要性は変わりありません。
一つの視点として、ロシアの地理的な要素があります。
ロシアはヨーロッパの東端に位置します。
ヨーロッパは常に東からの脅威、すなわちモンゴルなどの騎馬民族の侵入に晒されてきました。
特に13世紀にはモンゴル帝国による侵攻があり、ロシアの多くの地域がモンゴルの支配下に入りました。(タタールのくびき)
このモンゴル支配は、ロシアの政治制度、軍事戦略、文化に大きな影響を与え、いまだにロシアの統治スタイルにも影響を与えています。(これは過去のブログで触れました。)
ロシア人は、自分たちがヨーロッパの東側の防波堤になっているという意識が根底にあるはずです。
ですから、ヨーロッパに自分を評価してもらいたいという欲求が常にあると考えるべきでしょう。
この要求は、「ヨーロッパへの憧れ」という潜在意識に変化していると考えてもおかしくありません。
実際、ピョートル大帝(ピョートル1世)は西欧化を推進し、ロシアをヨーロッパの一員として認められるよう努めたことはよく知られています。
しかし、その秋波はヨーロッパ側に無視され続け、フラストレーションとして残りました。
それどころか、ナポレオン(1812年)とヒトラー(1941年)の2回も侵略を受ける始末です。
冷戦後のNATOの東方拡大は、ロシアにとって新たな脅威として認識されています。
プーチンはこれらの要素をうまく利用して、自信満々でウクライナ侵略を開始したのです。