・・・・・・・っということで、ウェス・アンダーソン監督の映画です。
【グランド・ブダペスト・ホテル】と【犬ヶ島】が良かったので、期待して観ました。
初っ端にこれは劇作家が作り上げた世界で、現実ではありませんと断りが入ります。
アステロイド・シティが舞台ですが、わざと人工的な色彩と造りによって、架空の街であると観客は理解します。
ストーリーは実に奇妙で、脈絡がありません。
登場人物も実に奇妙な設定です。
戦場カメラマンが一応主役ですが、主役自身が何を演じているのか分かっていません。
そんな調子ですから、観客は登場人物たちが何のメタファーかさっぱり分かりません。
説明不足なままストーリーのないストーリーが繰り出されます。
こう書くと強引な展開なのですが、実際はとぼけた感じで進行し、不思議なことに心地よい気持ちにさせられます。
終章近くになって、「You can't wake up if you don't fall asleep.」
と繰り返す部分があるので、どうやらこれがテーマのようです。
そういえば、映画全体が夢の中の出来事のように描かれています。
実際、ぼくは途中で何度もウトウトしてしまいました。
さて、この映画を見終わって、「目覚め」ることができたのでしょうか?
何に目覚めるかは、各自考えてください・・・ってことかな?
★★★★☆