フジコ・ヘミングウェイ | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、気になる番組はHDに録画していますが、観ることはほとんどありません。

 

ですから溜まる一方です。

 

何ででしょうね?

 

時間はたっぷりあるはずなのに。(;^_^A

 

・・・・・・・

 

ピアニストのフジコ・ヘミングウェイがマヨルカ島を訪れた録画をようやく見ました。

 

マヨルカ島は、ショパンがジョルジュ・サンドと一時期過ごした島であることはクラシックファンなら誰でも知っていることです。

 

目的は療養のためでしたが、温暖なはずが冬はそれなりに寒くて、結核が悪化して散々な旅だったようです。

 

こういう番組を見ると、行ってみたくなります。

 
・・・で、フジコ・ヘミングウェイです。
 
なんと91歳です。
 
背中は曲がり、歩行器を使って歩いています。
 
独特なファッションセンスで、意地悪な表現をすれば、ホームレスのようです。
 
ところが、ピアノの前に座った途端シャキッとして・・・と書きたいところですが、やはり年齢による衰えは何ともし難いです。
 
本人も演奏後、ずいぶん間違えちゃったと正直です。
 
彼女の才能は誰もが認めるところです。
 
しかし、不運だった。
 
片方の聴力を失い、残った方も悪化してしまいます。
 
注目されたのが、60歳を過ぎてNHKの番組に取り上げられたことがきっかけ。
 
この辺の事情は、皆さんの方が詳しいでしょう。
 
・・・・・・・
 
余計なことを書き過ぎました。
 
言いたいことは、90歳を過ぎたピアニストが、39歳という若さで没したショパンという作曲家の曲を演奏するという不思議です。
 
人生経験で言えば、2倍以上です。
 
いわば若造が作った曲です。
 
それなのに、魅了され続ける。
 
聴く方も同じです。
 
2世紀以上昔の曲なのに、ショパンコンクールはピアニストの目標であり続ける。
 
不思議としか言いようがありません。
 
・・・・・・・
 
確かにフジコ・ヘミングウェイの演奏には衰えが感じられます。
 
それに対して彼女はこう答えたそうです。

 

「私はミスタッチが多い。直そうとは思わない。批判する方が愚かしい」

 

その通りだと思います。

 

彼女の演奏には文句なしに感動するからです。

 

音楽の不思議です。