・・・・・・・っということで、ウクライナ戦争で、いろんな専門家が出てきて、様々な分析をします。
そんな中、ロシアの劣勢は兵器が不足してきているから・・・という分析があります。
確かにロシアといえども、兵器や弾薬を無尽蔵に備蓄しているわけではありません。
太平洋戦争を思い出してください。
アメリカは日本(という小国)を相手に戦ったときでさえ、武器を大量に生産ながら戦争を継続しました。
資源のない日本は、消耗するばかりで武器の製造は全く追い付かなかったのです。
だから特攻などというヤケクソ作戦を強いたのです。
ロシアは、経済制裁で兵器の補充が追いつかなくなった。
・・・っというのが、おおかたの分析です。
交戦国の戦力比較をする場合、兵員と武器の数で比較します。
開戦当初、ロシアとウクライナの戦争でもそういう比較がされていました。
・・・・・・・
ミッドウェー海戦での敗北が、戦局のターニングポイントになったことはよく知られた事実です。
あの時、日本海軍は多数の空母と戦闘艦艇を失いました。
要するに戦う武器を失ったのです。
その通りですが、失ったのは空母ばかりでなく、優秀なパイロットを失ったのです。
日中戦争で、日本のパイロットたちは百戦錬磨ばかりで、高度な技術を習得していました。
そのパイロットの多くをミッドウェーで失ったのです。
何を言いたいかというと、兵器の数を揃えれば戦力になるというのは間違いなのです。
兵器を使いこなすのは人間であり、その人間に技術を習得させるには多くの時間が必要なのです。
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ロシア軍の主役は「戦車」です。
ロシア(ソ連)が第二次世界大戦で、ナチス相手に勝利を得たのは戦車戦でした。
2月24日のウクライナ侵略当時の映像を思い出してください。
大量の戦車を投入して、ウクライナ国境を越えたのです。
地平線彼方まで続く戦車の列です。
しかし、ご存知の通り失敗しました。
届いてくる映像は、次々に対戦車ミサイルの餌食になって燃え上がる戦車でした。
ロシアの戦車は3人の搭乗員で運用されます。
破壊された戦車の数の3倍近くの搭乗員が戦死しているのです。
戦車が足りなくなったので、製造すればいい。
他国から調達すればいいという話ではないのです。
それはロシア側の話だけではなくウクライナ側も同じなのです。