・・・・・・・っということで、「オオカミ少年」というイソップ物語。
羊飼いの少年が退屈凌ぎに、狼が来たぞ!と嘘をつきました。
村人は大騒ぎ。
少年はそれを見て面白がって何度も嘘をつきました。
ところが本当に狼が出てきたとき、村人はもう騙されないぞと何もしませんでした。
その結果、羊は全部狼に食べられたとさ。
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最近の防災報道は、危機感を国民に持ってもらうために表現を変えましたね。
「これまで経験したことのない大雨」とか。
「数十年に一度」とか。
「第一に命が助かる行動をとってください」とか。
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今回の台風14号は、上陸する前に910mmHpなんていう、とんでもない低い気圧になりました。
気象庁はこれまでの警報が「オオカミ少年効果」を生んでいないか、だいぶ心配なようです。
「ハリケーンも加え、今年世界で起きた中で一番強い台風」とか、
「スーパー台風と呼んでもいいくらいの規模」とか、
「伊勢湾台風と同等の気圧の低さ」とか、
表現にずいぶん苦労しているみたいですね。
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いいんですよ、そんなに気遣いしなくても。
だれも気象庁のことをオオカミ少年だと思っていませんって。
だって、少年と同じように嘘をついていないんですから。
少年と同じように、皆が騒いでいるのを見て、面白がっているんじゃないんですから。
910mmHpという数値を見て驚かない国民のほうが悪いんです。
いまは衛星写真や、レーダー、アメダス、川の水位、降雨量などありとあらゆる細かいデータを、ほぼリアルタイムで見ることができます。
それをもとに、判断できない人に責任があるのです。
気象庁は正確な予想を、タイミングよく出せばそれでいいんです。
洗濯指数や着るべき服装、傘を持っていくかなんて余計なおせっかいです。
至れり尽くせりだから、国民は鈍感になるんです。