本能寺とローマの元老院 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・・っということで、明智光秀の織田信長暗殺は、日本人にとって、たいへん人気のあるテーマです。

以前にも書きましたが、部下が上司を殺すのは、歴史上ではありきたりの事件です。

日本人が特にこの事件が好きなのは、個人的な恨みなどの要素を加え、浪花節的な人情劇に仕立てやすいからです。

忠臣蔵なども、その好例です。

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ぼくは、カエサル(ジュリアス・シーザー)の暗殺に共通点を見出だします。

ご存じのように、カエサルはローマの政体を共和制から帝政に変えようとしました。

ローマ帝国があまりに巨大化したので、迅速に対応できなくなっているという、合理的かつ現実的な考えからです。

これに対して、現状維持派の元老院は、カエサルが皇帝になる野心を持っているとして殺したのです。

複数の議員によるクーデターですが、犯行に加わったマルクス・ユニウス・ブルトゥス(ブルータス)が明智光秀と考えて良いでしょう。

彼の動機を考えれば、光秀の動機が明らかになります。

織田信長は徹底的なリアリストだったと分析すべきでしょう。

カエサルも同じです。

現実が見えていた。

戦国の世が終わり、日本という「国家」を考えたとき、天皇が任命した将軍のシステムでは、長く平和が保たれないと考えていたはずです。

カエサルが「帝政」を考えていたのと共通します。

信長には国家のビジョンが見えていたのです。

リアリストは往々にして「合理主義者」です。

そういう目で織田信長を見れば、彼の行動がよく理解できます。

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一方、明智光秀はあくまで元老院派、即ち守旧派でした。

まあ、麒麟が来るなどと夢想していた理想主義者だったのかも知れませんね。

松永久秀や荒木村重など、信長に反旗を翻した部下たちも、光秀と同じ守旧派と考えていいでしょう。

彼らに、信長が考えていたビジョンなど理解できるはずがありません。

たまたま光秀が、殺すチャンスに恵まれていただけです。

彼がブルトゥスと同じ道を辿ったのは、実に面白い。

片やフィリッピの戦いで、片や山崎の合戦で戦死したのです。

二人とも、先のビジョンを持たない「凡将」だったということです。

次に現れたのが一人に権力を集中した「皇帝」アウグストゥスであり、「太閤」秀吉だったのです。

歴史の流れというのは、偶然であるように見えて必然であるところが面白い。

カエサルの暗殺も信長の暗殺も、沢山の「フリル」が付いているので本質が見えにくくなっています。

まあ、【麒麟がくる】はフリルの典型で、そのフリルを楽しむってことくらい、ちゃんと理解していますがね。(^^)/