ぼくの知る限り、オーストラリア軍が参加した戦争では、ことごとく散々な目に遭っています。
第一次世界大戦のときのガリポリの戦いでしょう。
ベトナム戦争のときのコレでしょう。
そして、アフガニスタンでの虐殺当事者でしょう。
本作は戦闘がメインの映画で、多少の人間関係は描かれていますが、上手いとは言えません。
あのバイキングのラグナル・ロズブローク役のトラヴィス・フィメルが主役を演じています。
こういう殺伐とした映画には適役なのですが、顔がふっくらしていて、体型も特殊部隊出身のように見えない。
演技にもキレというか凄みに欠けています。
大事な役なのだから、もう少し本気を出して欲しかった。
映画の出来として、戦争の無意味さを伝える点では成功しています。
オーストラリアの戦死者18人に対して、北ベトナムは245人とオーストラリアの圧勝に見えますが、軍事的には北ベトナムの勝利でしょう。
上手く誘い出して包囲し、全滅寸前まで追い込んだのですから。
勝敗を分けるカギとなったのは、題名「極限着弾」のとおり、砲兵隊でしょう。
Friendly Fire(味方の誤射)映画はありましたが、意図的に味方を砲撃する映画は過去にないのでは?
それにしても北ベトナム軍の攻撃は、むやみに突撃をかけるという一本やり戦法だけです。
まるで、日本軍のバンザイ攻撃を見せられているようでした。
史実として正しいのでしょうか?
まあ、戦死者の数をみると、そうだったんでしょうが。
北ベトナム軍は、太平洋戦争で現地に残った日本兵が教育訓練したのですから、似ているのかな?
例によって、兵隊の顔が皆同じに見えてしまう難点があります。(^^ゞ
★★★★☆