冒頭にオバマ前大統領の声が語ります。
「アメリカ人は世界の人口の5%を占めています。アメリカで収監されている囚人の数は、全世界の囚人の25%、即ち囚人の4人に1人がアメリカ人なのです。これは明らかに異常だ。何故なら、自由の国アメリカで起きていることなのだからです。」
この言葉がこのドキュメンタリー映画の全てを物語っています。
その理由を、黒人を収監する目的で作られたアメリカ憲法修正13条に求めます。
400万人。
南北戦争で解放された黒人奴隷の数です。
これだけ聞くと美しい物語ですよね。
流石アメリカ。
しかし400万人というと、大阪の人口の約半分、長野県の2倍、宮崎県の4倍の数です。
これだけの黒人を、社会が受け入れなければならなくなったという意味です。
ぼくにはこの視点が完全に欠落していました。
13条とは、アメリカ国民全ての自由を保証する条項です。
美しいですよね。
しかしそこには抜け穴があって、「ただし、犯罪者は別」なのです。
だったら、溢れた黒人を犯罪者に仕立てて収監すればいいじゃないか。
・・・・・・・
このドキュメンタリーは、黒人の歴史のダイジェストですが、1時間40分と長いです。
そこで白人の狡猾さがイヤというほど描かれています。
何と、増え続ける囚人を目的とした収監ビジネスまで考え出します。
ちなみにアメリカの収監者数は230万人(宮城県の人口に等しい)だそうです。
差別を制度の中に組み込む。
これぞ自由の国アメリカ。
いかにもホワイトアメリカ人(=アングロサクソン人)が考えそうな、キリスト教的価値観に基づく手の込んだ欺瞞です。
BLM運動を理解するための基礎知識として、お勧めです。
少なくとも、ぼくにはスッゴく理解に役立ちました。
やっぱり歴史だよなぁ~。
★★★★★
