・・・・・・・っということで、自由と共産主義は相容れないと書きました。
だからといって、国が経済を管理するという理想は間違いだと決めつけるわけにはいきません。
うまく管理できさえすれば、国民に経済格差は生じにくく、生活全体を底上げする可能性もあるのです。
だが、中国自らも経験したとおり、それは上手くいかない。
何故なら、管理をする者が腐敗するからです。
これは、詳しく書かずとも分かる理屈です。
ソ連もそれで失敗した。
シー・ジンピンの行っている政治功績の中で過小評価されているものがあります。
それは、共産主義の宿命とも言える腐敗にメスを入れたのです。
政治家にとって、これはとても勇気のある行動であり、失敗したら命を落とすという部類の決断です。
それに彼は成功しているように見えます。
凄まじい政治手腕と言えるでしょう。
何故彼はこの大手術を断行したのか。
それは、中国の進むべき道を明確に認識しているからです。
共産主義と腐敗はセットなのです。
共産主義体制を維持したまま自由競争の原理を導入するためには、腐敗が最大の障害だと彼は見抜いていたのです。
一部であるとはいえ、資本主義的な活動で得た利益を、今までのように役人に吸い上げられてしまったら、自由競争の原理は機能しなくなってしまうのです。
だからといって経営を自由放任するわけにはいきません。
行き過ぎと判断すれば、強権を持って規制するのです。
お気付きのように、ここにまた新たな腐敗が入り込む余地が生じるのですが。
いわば「管理された自由競争」あるいは、「良いとこ取りの共産主義」でしょう。
欧米はこの自由への介入については、文句を言えない(言わない?)。
・・・・・・・
経済についてはそれで良い。(良くないけど。)
欧米が常に噛みつくのは経済ではなく、個人の自由のほうなのです。
・・・つづく。