・・・・・・・っということで、ノルウェーと言えば???
グリーグ、イプセン、ちょっとひねってヨースタイン・ゴルデル。
他には???
ウトヤ島で起きた凄惨なテロ事件???
映画で言えば【ファイティング・ダディー】???
そうそうアムンゼンを忘れちゃいけない。
ノルウェーの歴史に関しては、ヴァイキングだけで、近代史はぜんぜん知らない。
立憲君主国であることも。
この映画は、その立憲君主制とは何かを実に明確に、格調高く描いてくれます。
ノルウェー映画の渾身の力作といえるでしょう。
自分の国の歴史を振り返ったとき、一点の恥もないということは、国の形を考えるときとても重要なことです。
その為に、国民が血を流してもという決断ほど難しいものはありません。
第二次世界大戦のとき、中立国であったノルウェーはナチスの侵略を受けます。
その時の国王はホーコン7世でした。
なんと彼は、デンマーク人でイギリスとの混血でした。
兄はデンマーク国王、弟である彼はノルウェー国王に迎えられました。
息子はオーラヴ、孫は現国王のハーラルです。
ノルウェー人なら常識中の常識です。
当然、ノルウェーの愛国心たっぷりの映画になるはずです。
でも、外国人にとって、そういう映画は見るのもウンザリですよね。
アメリカ愛国映画で辟易させられていますからね。
ところが、ノルウェー人はそこのところが実に賢い。
誰が観ても、公平に感動が得られる作品に仕上がっているのです。
何とか戦争を回避させようと奮闘する、ドイツ人の公使を丁寧に描きます。
降伏か戦争か、判断を迫られるホーコン7世の心の弱さも描きます。
現国王の父で、絶大なる人気を誇るオーラヴ前国王も、ちょっと思慮の足りない人物として描きます。
ノルウェー人、ただ者じゃないゾ!!
立憲君主である以上、国政は内閣に任せられます。
ヒトラーは傀儡政権を押し付けるために、内閣を飛び越えてホーコン7世と直接降伏交渉を要求します。
そのとき国王が下した判断は・・・?
もう、格調高くて高くて、ゾクッとするほど感動的です。
歴史の切り取り方、ストーリーテリングの巧妙さ、俳優の抑えた演技、全てに於て一級の作品といえるでしょう。(金かかってないけど。)
残念ながら、万人ウケする作品じゃありません。
分かる人には分かるってことで★★★★★。(^^)/