【ブラームスはお好き】
フランソワーズ サガン (著)
朝吹 登水子(訳)
1961年5月発行
新潮文庫
女性作家の書いた小説を読んだ後は、いつも同じ感想を持つ。
即ち、男性とは全く違った感性でものを見たり感じている。
著者が24歳(?)のときの作品である。
いい素質を持っている。(いた?)
心の動きに付いての表現に、彼女独特の感性が現れている。
ちょっとした気持ちでも、ものすごく新鮮な表現が使われている。
この辺に、彼女の才能があるのだろう。
物語は、39歳の女性についてである。
15歳も年上の心を描くのだから、彼女にとってはかなりのチャレンジだったと思う。
成功しているようで、失敗しているようでもある。
何故分からないかというと、男性である私には絶対に分からないからである。
ストーリーは何の変哲もない。
只ただ、登場人物の心の動きを書いているだけで、盛り上がりも何も無い。
私が不満なのは、女性の主人公も含め、登場人物のイメージが沸かないのである。
何で、主人公は、15歳も年下の(美貌の)若い男性にモテるのか?
さっぱり分からない。
多分39歳になっても飛び切りの美人なのだろう。
だが、文章からは判読できない。
登場人物について、全員描き込みが足りない。
サラリさらりと、心の浅いところで物語が推移する。
題名が洒落ていて秀逸である。
主人公のポールという名前は失敗だろう。なんたって、ポールは男性名としか思えない。
まあ、お洒落な本であろう。
まあ、平均点だろう。
他の作品を読んでいないが、まあこんな感じなのだろうなァ~。