・・・・・・・っということで、良い映画である。
アメリカンインディアンのことを真正面から扱った映画は久しぶりではないだろうか。
アメリカじゃインディアンの映画を作ってもヒットしない。
誰も感心を持っていないからだ。
最近では、ちょこっと【レヴェナント】で控えめに表現されたが、【ダンス・ウィズ・ウルブズ】や【小さな巨人】まで遡らなければならないのは、残念なことである。
そう、インディアンは西部劇の脇役でしか扱われていないのである。
この映画は現代におけるインディアンの立場を真正面から描いている。
小品だから、大ヒットとは縁遠い作品である。
ジレミー・レナーがいい。
彼は何か影を引きずる暴力性を秘めた役柄を演じさせたら抜群に上手い。
底の浅いアクション俳優ではない。
居留地でハンターをしているが、インディアンの女性と結婚し、娘を殺害された暗い過去を持つ役である。
この地で暮らす白人たちは皆、過酷な自然ために心が病んでいる。
アルコールとドラッグに溺れ、気晴らしにインデアンの女性をレイプし殺人を犯す。
しかし、とても人間が住むことが出来ない土地に有無を言わさず隔離されたのはインディアンたちなのである。
ここで生活する以外ないのである。
インディアンのことを思うたびに、白人たちの犯している罪の深さに怒りを覚える。
ケッ!なにが偉大なアメリカをもう一度だ。
かつてアメリカが偉大だったことなど一度もありゃしない。
ヨーロッパで食い詰め、移民としてやってきて、インディアンの土地を勝手に奪い、殺戮の限りを尽くしてきた連中ではないか。
アメリカの原点は、呪われた国家なのである。
いまでこそ黒人の権利が徐々に認められだしたが、インディアンの権利のことには全く目もくれない。
アメリカインディアンを祖先に持つ大統領が誕生することなど、最もありえないだろう。
おっと、映画はそれほど声高には叫んでいない。
あくまでも、厳しい冬の自然の中で淡々と物語が進んでいく。
きちんとこの映画を受け止め、評価できるアメリカ人はいったいどれくらい居るのだろうか。
★★★★★