【アレクサンドリア】 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・っということで、キリスト教徒である監督(スペイン人)が良くこのような映画を撮ろうとしたものだと感心する。

キリスト教の持つ不寛容性、排他性、攻撃性という負の特徴を目を背けずに描いているからだ。



映画は実に歴史に忠実に描いている。

ちょっとナメてかかっていた。

時代は丁度コンスタンチノープルが建設され、東と西にローマが分裂し、キリスト教がローマの国教になるなど、過渡期のアレクサンドリアを描いている。

アレクサンドリア図書館というと、ギリシャを発祥とするヘレニズム文化の貴重な図書が収められていた所である。

紀元前から図書は豊富な資金を使って収集され、まさに知の宝庫だっただろう。

もしキリスト教徒によって、この図書館が失われていなかったら、人類の科学、芸術、医療を含めた文化はもっと進んでいただろうといっても過言ではないことを、ちょっとでも歴史を齧った人なら誰でも知っている。

その人類の負の歴史をこうやって映像で見せてくれるのだから、歴史ファンにはたまらない映画である。

登場人物も、物語の運び方もとても的確で過不足がない。

多分であるが、当時の服装、武器、建物などはかなり忠実に再現されているものと思う。

確かに結末は実に悲惨なバッドエンドであり、鑑賞後の余韻は心が滅入ってしまう。

だが、実際のヒュパティアの殺され方は流石に映画として描けないほど残忍だったのである。

それを事実のまま描いたとすれば、もっと胸糞が悪くなるような映画になったことであろう。

ああいう殺害の仕方を思いついたのは、原作者と監督の彼女への愛が感じられて救われる気持ちになった。

興行的には失敗したようだが、良心に満ち溢れた優れた作品といえよう。

キリスト教に関わらず、宗教について興味を持っている人には必見の映画である。