ここも血塗られた悲劇の舞台である。
北条氏によって、比企(ひき)一族がここで滅ぼされた
2代将軍源頼家の妻が比企家出身である。
北条正子とその子時政は頼家を傀儡政権にして、実質的な権力を持とうと画策していた。
ところが頼家に長男が生まれると、こりゃあマズいと思い、彼を殺そうと虎視眈々と狙っていた。
北条は言いなりになる三男の源実朝(あの大銀杏の下で甥に暗殺されてしまった人物ネ)を立てる魂胆だった。
その魂胆に気付いた頼家と比企家は北条に戦いを挑むが、策略にかかって殺されてしまった。
源頼家は伊豆の修善寺に幽閉され、後に北条の放った刺客に暗殺されてしまう。
彼の妻と6歳の子供も北条の手によって殺されてしまう。
(ワケ分からんと思うだろうけれど、源実朝を銀杏の下で暗殺したのは、頼家の息子なのね。親の敵と思ったからなのだ。)
この寺は生き残った末子が屋敷のあった場所に日蓮上人を祭るために建立したもの。
もちろん殺された比企家の人々を弔う目的で建てたものである。
この寺はオススメである。
何しろ静か。
観光客がほぼゼロ。
建物も立派で、細部を見ると木造建築の粋が凝らされている。
日蓮上人像だが、頭の上に隼だろうか、鷹だろうか?が留まっている。
いずれにしろ猛禽類には違いない。
日蓮上人と鳥とどう関係あるのか、ネットでだいぶ調べてしまった。
銅像の一部だとばかり思ったからだ。
あんな鋭い爪を坊主頭に突き立てられたらいくら修行lを積んだ坊さんでも痛いだろうに、何か特別な謂れがあるのだろうか?
だが、いくら調べてもヒットしない。
・・・っということは、本物の鷹だったのだ。
流石、自然に恵まれた鎌倉だけのことはある。
比企家の人々の墓。
この比企家を滅ぼすために北条氏に協力した和田家も先に触れた三浦家も、後に北条氏によって滅ぼされてしまうのだから、なんともやりきれない気持ちになってしまう。
ああ、本当に鎌倉の歴史は暗い。
・・・・・・つづく。