【ダラス・バイヤーズクラブ】映画 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・っということで、すごい映画だけれど、感動はすごくない。


知らぬ間にマコノヒーがすごい俳優になっていた。

【ウルフ・オブ・ウォールストリート】での彼に度肝を抜かれたものだが、あちらはちょい役。こちらは文句なしのアカデミー主演男優賞である。

演技というものは、ここまで到達できるのかというレベルである。

ドラッグ、アルコール、ギャンブル、セックスに溺れたどーしようもない男をリアルに演じきっている。

そんな男が、なんで一人で薬科学会(?)を相手に戦いを挑んで自分の主張を認めさせることができたのか?

そこには感動的なストーリーがあるに違いない。

だがこの予想は完全に裏切られる。

どーしようもない男はあくまでどーしようもなく、自分の欲のために行動する。

だから観客は期待した感動は得られないまま映画を観終わることになる。

確かに、毛嫌いしていたエイズ患者のホモに友情を感じたり、女性を大切にする人間であったり変化は見せる。

本来はそういう彼の本心に繋がる描写は感動に繋がるはずだが、その辺は実に淡白に描かれる。

マコノヒーはあくまで多くの矛盾を抱えたありのままの人間を演じきろうとしている。

実はこれが彼の狙いであり、映画の狙いでもある。

映画を観終わった観客はストーリーを反芻するだろう。

余命30日と宣言された人間が、座して死を待つのではなく、たとえ法律の穴をくぐっても、たとえ相手が政府でも、なりふり構わず自分の全知全能を振り絞って戦い切ったのである。

ただ生きたいがために。

そうして彼は、未承認エイズ薬を認めさせ、死の宣告から7年も生き続けたのである。

そういう人間が実在したことを、マコノヒーの演技と共にリアルな人間像として思い浮かべるだろう。

そのとき、じわりと感動が沸いてくるのである。

大人の人にオススメです。