・・・・・・・っということで、いまになって電車が空いていることに気付いた。
そうだ、学校が休みなのだ。
いつの間にか3月も終盤になって、ひっそりと卒業式も行われているにちがいない。
・・・・・・
なにかいつもと違うような気がするのだけれど、
時間は確実に過ぎ行き、季節は人間の営みに関係なく移ってゆく。
実のところ、いつもとなにも変わっていないのだ。
あの日も確実に遠ざかっていく。
そして、いつかは元の生活が戻ってくる。
みんなそれを知っている。
普段の生活。
それを心の隅に描きながら、日々の生活を淡々と積み重ねてゆく。
まるで、濁った水が沈殿して、地層を形作るように。
そして、あの残酷な日々も、地層の中に埋もれてゆく。
・・・・・・
今年はいつもより寒いような気がするけれど、
春は確実に来る。
桜が咲き、
また、はかなく散ってゆく光景に心が乱されるのだろう。
そして、新緑の季節がやってきて、
大地に生命が復活することを思い出すのだ。
いつものように・・・・・・