今日のお仕事は「骨」です。
遺跡からはたびたびホネが出土します。
動物の骨は遺跡に暮らした人々が「食い散らかした」あとのものが多い。
そこから見えてくるものも多く「環境考古学」と言われている分野です。
うちの研究所にはその道のエキスパートもいます。このひともマック使いでおこぼれに預かることもしばしば。

ホネってとてもおもしろい。(被写体としては”う~ん”ですが)
特に関節。現代の生半可な機械工作でも制作が困難な継ぎ手技法がそこにはあります。
複雑な工作をプログラムしてNC旋盤あたりで工作するようなことを生物のDNAはやってのけています。
見ていてすごく感心するしおもしろいです。

人骨の出土なんかもあります。
僕は駆け出しの頃(10数年前)橿原市の某遺跡から出土した人骨の発掘に2ヶ月間付き合ったことがあります。非常に珍しいケースだったので(弥生人骨の出土は土壌の酸性度の関係などから遺ることが難しい)骨一本単位で取り上げては観察・記録を繰り返して綿密な記録を残しました。
京都大学理学部の学生さんと発掘担当者と僕の3人でこの二人(この人骨は男女2体)につっきっきりの調査でした。お陰で人体のこともずいぶん勉強できました。
○○と煙は高いところ・・・・よく言いますが、遺跡写真は高所仕事が基本です。
効果的な写真を撮影する上で低~いアングルも必要だけど、どちらかというと高所からの撮影が多い。
写真のような足場も自分で組み立てる。このタイプの足場は材料を持ち上げてもらえる人がいれば(いなければロープで自分でつり上げる場合も・・・)一人で組み上げることが出来る。

そのためには「足場等組み立て作業主任」の資格が必要。僕も持っています。はい。鳶職のお兄さんたちに混じって講習を受けて。
ちなみに電線工事とかで見かける高所作業車の大きいやつも使ったりするので「高所作業車運転」の資格も持っています。
首になっても大丈夫?

高所

高いところから人を見下ろす気分は・・・良いです。高所恐怖症の方には向かない職業です。
ちなみにこの足場、写真のような3段なら2~3分で組み上げます。「遺跡なんか動かないからそんなに急ぐこと無いじゃん」とお思いの方も居られるかと思いますが、天候とかタイミングはじっと待っていてくれません。
例えば撮影予定の時間帯に雨が近づいてきている。これを逃すと写真撮影用の清掃も含めて2日伸びる。なんてことは良くある状況で、予定が延びると工期が延長されるだけではありません。
作業員さんの給与を考えると現場の規模にもよりますがこの「写真撮影一日」のために数十万円の金額が余分にかかる場合があります。もちろんそれまでの過程を含めるとワンシャッターに数百万円かかるなんてこともある。

タイミングが何より重要です。。。
ひさびさに。

写真撮影をはじめたのは小学校の時。
いわゆる「てっちゃん」がカメラマンの入り口でした。
この世界、「鉄」から入る人は結構多い。

今日は、昨日から奈良を訪れている天皇皇后両陛下が奈良での日程を終えて京都に向かわれる。
平城宮跡を走る近鉄電車の特別編成(お召し列車)を撮影するのも仕事のうち。
ひのまるの小旗を振る余裕は無かったけど、復原した平城宮南玄関の朱雀門とお召し列車の写真。

お召し列車
近鉄UL21編成 21020系アーバンライナー お召し列車

なんだか「てっちゃんブログ」みたい。

皇族方の行幸は数年に一度ぐらいある。
最近職場に来られたのは秋篠宮殿下。研究会にお越しになったので公務ではなくプライベートに扱われるらしい。懇親会などもご一緒させていただき写真撮影が仕事だった。
ちょうど紀子妃殿下が悠仁さまをご妊娠中だったので子供の話を少しだけした。やんごとなきお方との会話はすっごく緊張した。ちょっと自慢。
これなんだと思います?

写真材料・カメラなどからの撤退著しいアメリカの某写真メーカーが1980年代のおわりに鳴り物入りで開発したPhotoCD・ProPhotoCDシステムをご存じの方は多いと思います。
一時は一般家庭向けのプレーヤーなども発売されてフィルム写真をデジタル化すると言うことが始まった草創期のシステムです。
僕たちの業界向け・アーカイブ関連に向けては「写真フィルムの画像を永久的に保存できます」って売り込みで我が社(当時は国立機関)なんかはシステムの機材を揃えてフィルムのデジタル化と活用をすすめてきたものです。

それから約20年に満たない年月を経てこのシステムのファイル形式が一部のスタンダード画像処理ソフトで開けなくなる状況に至りました。
デジタルの世界で考えると一つのシステムが20年近く続いてきたことは「立派」だったのかもしれません。
でもね。問題はこれらのシステムをスタンダードとして取り入れてきたユーザーに対するサポートが一切無いこと。バッチでさえ受け付けない様な状態なのに。

あんまりだったのでこれ。↓
墓石

これはシステムの一部。スキャナです。まさに「墓石」のごとき巨大なスキャナ。実際にはこれの後継機種を7年ほど前から使用していてデジタルルームにずっと置いてあったもの。やっと気持ちに区切りがついて廃棄しようとする写真です。
ちなみにスキャナだけでン千万・システムで僕の住宅ローンが払える金額なの。外部委託することを考えたら元は取れたけどね。