我が子をバイリンガルにするべきかどうか | 憧れの(?)Italia Firenze生活

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イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

イタリアに住んでいて(他の国でも)、子供が生まれると、“日本語とイタリア語、どちらも話せるバイリンガルだろう”と思われることが多いように思います。

 

 

 

それが当然のように真顔

 

 

 

が、しかし!

 

現実は、バイリンガルは自然には育ちませんし、それどころかバイリンガルにするには両親の努力、本人の努力なしでは叶いません。

 

 

外国に生まれ、現地の学校に通えば、その国の言葉は自然と覚えると思います。

 

ただ、両親、または片方の親がその現地の言葉を母語としない場合、私たちのようなケースでは、私がピピウに日本語で話しかけ、まずはインプットのキャパを満杯にしてやり、そこから言葉が溢れ出てアウトプットに移せるようにしてやらないと、ピピウが日本語を覚えることはありません。

 

私の場合、ピピウへのバイリンガル育児の一番最初の壁周りの目、特に姑の目でした。

 

というのも、ピピウが言葉を話し始めるのが遅かったからです。

 

言葉を話さなくても、理解していることは分かっていたのですが、理解の方も、イタリア語より日本語の方が強かったです。

 

 

 

 

ピピウは健康上の理由から保育園へ行けませんでした。

 

だから、四六時中、私と一緒にいたのです。

 

生まれたときから、ピピウに話しかけるときはずっと日本語でした。

0歳の時から日本語の本を読み聞かせ(NICUに絵本は持って入れた)、(NICU退院後は)日本語の童謡を家でも車の中でも聞かせ、1歳を過ぎてからは日本語レッスンで使っている絵つきひらがなフラッシュカードを日本語の語彙数を増やすために使うなど…幼稚園に入るまでは本当に“日本語漬け”にしていたと思います。

 

それで、周り(主にダンナ以外のイタリア人親族)、特に姑が

「シェコが日本語で話すからピピウが混乱しているんじゃないか?」

「幼稚園へ行くことを考えるとイタリア語で話しかけたほうがいいんじゃないか?」

と言い出しました。

私が日本語でピピウに話しかけるのを嫌がりはじめたのです。

 

これはね…ちょっと心に刺さった真顔

 

 

だって、姑もピピウの心配をしてそう言っているのであって、日本や日本語が憎いわけではないし、私自身もピピウが他の子よりも言葉を話し始めるが遅いと実感し、不安だったからです。

 

だから、不愉快な気持ちと、不安と…ちょっといやだなぁと思った時期でした。

 

 

 

でも!

 

ここで私がイタリア語を話し始めたら、きっと日本語はさようなら~バイバイだと思ったのと、子供の発達を見る専門医が言葉の遅れに関して「理解はできているし、バイリンガルなのでまだ心配するレベルではない。」と言ってくれたのと、お世話になっている小児総合病院のドクターたちが「3歳までにいっぱい日本語で話しかけなさい!」とアドバイスしてくれたこと、そして、ダンナがそうすることに賛成だったこと…

 

それらの理由から一つ目の壁で挫けずに、ずっとピピウに日本語で話しかけ続けることができました。

 

 

ピピウの場合は結果的にそれでよかったと思います。

 

専門医が言っていたように、言葉を話し始めるのは遅かったものの、一旦話し始めると、日本語もイタリア語も溢れ出て、止まらなくなりました。

今でも止まりません。かなりのおしゃべりです。

 

3歳にして2か国語を理解し、話すピピウを見て、姑も「シェコ、よくやった。」と結局、私を褒めてくれました。笑

 

 

 

だから、私はピピウと日本語で話せて、ピピウが日本の家族と日本語で話せて嬉しいので、よかったと思うのですが…

 

 

我が子をバイリンガルに育てるべきかどうかはケースバイケースだとも思います。

 

 

 

正直、バイリンガルのほうがいいとは思います。

 

でも、例えば、人によっては妻または夫と子供が自分の知らないことばで話すことに疎外感を感じて嫌だという人もいます。

その場合、夫婦仲、家族仲をダメにしてまでバイリンガルに育てる必要があるかといえば、そうではないんじゃないかと思います。

 

バイリンガルがいいとは思うけれど、まず現地語を確実に、しっかり学んでほしいという親もいると思います。

その考え方は間違っているとは思いませんし、継承日本語として日本語を家庭内で学ばなくても、本人さえやる気があれば、外国語の日本語として、いつでも日本語を学び、習得することはできるのです。

それも悪くない。

 

 

もし、ハーフ(ダブル)の子供が、バイリンガルでないことに引け目を感じることがあるとすれば、それは“周囲の目”というのが大きいのではないかと思います。

 

周りの人たちは「ハーフなんだから、2か国語は話せるでしょ?」と当然のように思う。

 

1か国語しか話さないイタリア人も日本人もたくさんいるのに、ハーフには2か国語以上話すことを期待する。

 

 

これは…私的にはよくない傾向だと思います。

 

 

 

私は我が子をバイリンガルにするべきかどうかは、その子と、その家族を取り巻く環境によると思います。

 

 

ピピウもそう。

 

9月からイタリアの小学生になるピピウ。

 

おそらく、ピピウの人生の基盤はイタリアか、そうでなくてもヨーロッパになるでしょう。

 

よって、優先順位として最優先はイタリアの学校の勉強ですイタリア

 

日本語学習は二番手。

 

うちの場合はね。

 

 

 

 

 

我が子をバイリンガルに育てるべきかどうか?

それは、その家庭においての優先順位次第。

それがどういった優先順位でも、その家庭の方針であり、正解も間違いもない。

大切なのは、子供が心身ともに健やかに成長することだと思います。

 

だから、バイリンガルでなくても、親も子供も引け目を感じる必要はないし、社会もハーフは2か国語以上話すという根拠のない固定観念を捨てたほうがいいと思う…というのが私の意見であります。

 

 

あ!それともう一つ言いたいのは…

日本語講師だから我が子をバイリンガルにするのは簡単または当たり前と思われがちですが…

継承日本語、幼児教育、日本語を母語とする子供たちが勉強する国語と、私が外国語としての日本語を成人に教えるのとでは、全く分野が違いますよー!

なので、現在、私もピピウを使って(?)学習中の身です。

 

 

 

 

 

 

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