ベッラ チャオ♪ | 憧れの(?)Italia Firenze生活

憧れの(?)Italia Firenze生活

イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

少し前から、時々、ピピウがこんな歌を口ずさむようになっていました…

 

 

「ふら~て~りー、でぃ~たりあ~、り~たりあー、せ~ですたー…」

 

 

最初、何を言っているか分からなかったのですが、よく聞くと…

 

 

 

イタリア国歌イタリア!?びっくり

 

 

 

イタリア国歌の「マメーリの賛歌」を歌ってるじゃないですか。

 

 

教えたのは確実に我が家のメンバーではない…タラー

 

 

 

「イタリアの国歌じゃない。どこで習ったの?幼稚園?」

 

と聞くと、

 

「うん…」

 

と恥ずかしそうに答えてそれ以降、歌わなかったんですけどね。

 

でも、リズムがいいからか、ただ歌詞を覚えていないだけか、時々メロディーを口ずさんでました笑い

 

 

イタリア国歌、イタリアの幼稚園(国立)で習うのか…。

 

 

私もそのうち、日本の国歌「君が代」をピピウに教えよ。

 

深い意味はなく、日本人国籍を持つピピウへ教養として。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ピピウが口ずさんでいたイタリア国歌よりもビックリした歌が…

 

 

「オ ベッラ チャオ、 ベッラ チャオ、ベッラ チャオ!チャオ!チャオ!♪」

 

 

これ、ピピウの口から聞いたときには本当にビックリしました。

 

 

それは「Bella Ciao(ベッラ チャオ)」という曲で、第二次世界大戦中、反ファシズムの曲としてパルチザンたちが歌った歌として知られる歌だったからです。

 

 

 

確かに、これもテンポがよくて、一度聴いたら耳に残る歌で、私もイタリアに来てから頻繁ではないにしろ耳にすることがあって、さびの部分はすぐに覚えたのですが、何の歌かきくと、かなり政治的な意味のある歌だな…とびっくりしたのを覚えています。

 

 

 

 

 

 

4月25日はイタリアは解放記念日の祝日でした。

 

何からの解放かと言うと、ナチスドイツとファシズムからの解放です。

 

 

 

それを記念して、先週平日に私たちの住む地域では、子供たちのブラスバンドとコーラスが、広場に集まり反ファシズムのコンサートも開かれました。

 

ピピウの通う幼稚園もこのイベントに参加していたようで、幼稚園の音楽の授業で反ファシズムの歌をいくつか習っていたようです。

 

 

そして、「強制ではありません。もし反ファシズムに賛同する家族は子供に白いシャツとジーンズを着せて、広場のコンサートイベントに参加してください。」という連絡が幼稚園のクラスチャットでまわって来ました。

 

 

 

そのイベント日、私は授業がなかったので、ピピウを連れて行こうと思えば行ける…。

 

ファシズムには私は反対です。

でも、参加するピピウにファシズムを説明したところでまだ分からないタラー

(幼稚園では歌を教えたとき、何て説明したんだろう?)

とりあえず「幼稚園でみんなで歌を練習したでしょ?その歌を今日、広場で歌うんだって。ピピウもみんなと一緒に歌いたい?」と聞くと「うん、歌う!」と言うので、広場に連れて行きました。

 

ピピウのクラスからは半分以上が参加していたと思います。

 

 

広場には幼稚園児から中高生くらいの子供たちが集まって、みんな白いシャツにジーンズ、そしてパルチザンのシンボルともいえる赤いスカーフを首に巻いています。

 

幼稚園児たちは赤いスカーフの代わりに、幼稚園の先生手作りの赤いポピーの花を胸につけました。

 

 

そして、幼稚園児たちから先に反ファシズムの歌を歌い(私の知らない歌でした)、1曲歌ったあと幼稚園児たちは解散。

コンサートそっちのけで、広場でクラスの友達たちと遊びまくりタラー

 

幼稚園児たちが広場で遊んでいる間、小学生以上のブラスバンドの演奏、子供たちのスピーチなどがあり、コンサートの最後はあの「ベッラ チャオ」の大合唱で終わったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

イタリアは州、町によって政治色がかなり異なります。

 

そして、それは日本人が考えるよりもずっと日常生活にも影響するレベルで顕著です。

 

フィレンツェは中道左派がずっと支持されている町。

どちらかというと共産主義を支持する人たちが多い町です。

おかげで外国人の私には住みやすい町ではあるのですが。

なので、特にこうしたイベントに力が入っているのかもしれません。

 

また、イタリアでは学校の校長によって学校の教育方針がかなり左右されるようです。

 

なので、イタリア全土でこういうイベントをしていたわけではないでしょうし、フィレンツェ市内のすべての学校でこうした授業が行われ、イベントが開かれていたわけでもないことを書き加えておきます。

 

 

 

 

それにしても、日本と違うなと思うのは…

 

学校の宗教色と政治色が濃い。

 

 

日本では教育に入れてはいけないと言われる宗教も政治もバンバン幼稚園から入っている気がします。

強制ではないですけどね。

 

 

だから、日本よりは宗教や政治に興味を持つイタリア人(またはイタリア育ちの人)が多いのかもしれません。

 

それはそれで結構なことだとも思うのですが、偏った思想を幼いころからインプットしてしまうのはとても怖いことで、教える側は本当に気を付けないといけないし、気を付けてほしいと思うのでした。

 

 

 

 

日本人顔のピピウが歌う、イタリア パルチザンの「ベッラ チャオ」。

 

なんだか不思議な感じがしました。

 

 

今まで、イタリアで外国人として住む私にとって、これらのことは“私とは関わりのないこと”でした。

 

でも、イタリアで生まれ、イタリア人でもあるピピウを通して、関わりをもちつつあります。

 

 

これから、ピピウと一緒にイタリアの歴史もきちんと学んでいきたいと思います。

 

 

 

イタリア人ならほとんどの人が知ってる。ピピウが口ずさんでいた「ベッラ チャオ」はこちら。

日本語訳もある…すごいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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