世界早産児デーでした | 憧れの(?)Italia Firenze生活

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イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

1日遅れ(時差があるので日本では2日遅れ)ですが…

 

11月17日は世界早産児デー(World Prematurity Day)でした。

 

 

妊娠26週、1000gで生まれたピピウ。

 

いろいろ問題がありましたが、一番大きな問題はピピウの場合は腸でした。

 

腸閉塞を発症し、生後約1か月後に、小腸の大半を失い、短腸症候群になりました。

 

結果、NICUでは7か月もの間お世話になりました。

 

 

Facebookではお世話になったNICUのドクターや看護師さんたちとけっこう繋がっていて、

この日になると、ドクターや看護師さんたちの投稿が増えるので、ピピウが生まれた5年半前を思い出します。

 

 

 

 

もう5年半。

 

まだ5年半。

 

 

 

でも、今となってはずいぶん遠い昔のことに思えます。

 

 

それは、今のピピウが元気いっぱいで、

1000gで生まれたなんて

想像さえさせてくれないから。

 

 

 

 

 

 

NICUでの7か月は、NICUのドクターと看護師さん、そして、NICUで知り合った赤ちゃんたちの両親としか分かり合えないものがあります。

 

NICUは私は現実世界とは切り離された特別な世界だと思いました。

 

 

数分前まで安定していたのに、突然急降下する我が子の血中酸素濃度や心拍。

 

鳴りやまないアラーム。

 

我が子を触る前に、

コロナ禍よりも

徹底していた手洗いとアルコール消毒。

 

「明日は今日よりもましでありますように。」

「明日も生きていますように。」

「明日は1gでも大きくなっていますように。」

と保育器の前で祈りながら夜にNICUを後にする。

一緒に家に帰れない、

いつ一緒に家に帰れるのか分からない、

そもそも一緒に家に帰れる日がくるのか分からない日々。

 

何回も繰り返されるレントゲン、輸血、麻酔、手術…

それが1000gの我が子にいいとは思えなかったけれど、“命”を繋ぐために他に選択肢がないという現実。

 

我が子はこんなに頑張っているのに、

自分にできるとこといえば、毎日NICUに朝から晩まで通うことと、搾乳することくらいという負い目。

 

 

でも、家に帰ると悪い夢から覚めたように妊娠前と同じ世界がそこにある…。

 

NICUと家は、別の世界のようでした。

 

矛盾した世界に生きているような気がしていました。

 

 

 

 

 

 

多くのお母さんたちはそういった世界を知らないだろうし、気持ちも分からないと思います。

 

 

"それでいい"

と心から思います。

 

 

どの赤ちゃんも早産で生まれてほしくないし、

どの赤ちゃんも健康で生まれてきてほしいからです。

 

赤ちゃんも、お父さんも、お母さんも、NICUという世界なんか、本当に知らないでほしいと心から思うからです。

 

 

 

 

でも、今日もどこかで早産児は生まれ、NICUで両親とNICUスタッフと一緒に戦う赤ちゃんが世界中にたくさんいます。

 

彼らの目的はただ一つ。

 

 

 

 

生きること。

 

 

 

 

そのシンプルで、当たり前とも思われる目的のために、本能で戦っています。

 

 

 

 

まだ母体の外で生きていくには難しい、完成されていない体で、どんなに元気な赤ちゃんよりも頑張って、力強く戦っていると私は思います。

 

 

だからこそ、早産児は時々奇跡を起こすし、見た目よりも実際はずっと強い。

 

 

 

 

その一例が私の目の前にいます。

 

  

 

 

 

 

運がよかっただけだと言われれば、そうかもしれません。

 

健康上の問題は依然としてあります。

 

ただ、“普通の生活”が送れている今、これほど幸せなことはありません。

 

 

 

 

 

現在、5歳半のピピウ。

 

最近はちょっとへなちょこなところもあるけれど、

私とダンナ、そしてNICUスタッフとNICU友達たちはピピウの本当の強さを知っています。

 

 

 

 

 

科学の力、

医療技術の力、

ドクター、看護師さんの力を借りて、

両親の愛をいっぱい受けて、

今日も小さな小さな戦士たちの健闘を

心より祈ります。

 

 

 

 

 

ピピウのNICUでの戦いはテーマ“ピピウが生まれてから”に書いています。

 

 

 

 

 

 

 


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