理想と現実のギャップ | 憧れの(?)Italia Firenze生活

憧れの(?)Italia Firenze生活

イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

今年もまた日本へ長期(1年)留学へ旅立つ生徒たちがいます。


若い生徒さんたちで、是非、日本でがんばって欲しい、いろいろな経験をしてきて欲しいと思います。






夢一杯、希望一杯の生徒さんたちを見て、私もそんなときがあったな~と思う今日この頃。


私の場合はこの生徒さんたちとは逆で、日本を出てイタリアへ行くという夢、希望でしたけどね。



私も夢一杯、希望一杯で理想郷イタリアへ、憧れの地フィレンツェへやってきました。



留学中にした様々な経験は、今でも貴重なものだと思うのですが、

その経験というのは楽しいものばかりではありません。



もちろん、イタリアに来た当初は毎日が旅行気分、

海外での新生活というだけで何か特別なことをしているような気分になって、

ウキウキ、わくわくしてましたけどね。


しかし、それと同時に、

言葉が分からないストレス、

頼れる人のいないストレス、

生活習慣の違いによるストレス、

外国人との考え方の違いによるストレスで、

「どうしてイタリアはこうなんだろう?」「どうしてイタリア人は分かってくれないんだろう?」

と、悩んだものでした。



言葉がなんとか分かる、通じるようになったと思ったら…

自分はこの国では外国人で、学生ビザで滞在しているため、まだイタリアにいたくても日本へ帰らなければならないことや、

学生ビザしか持っていない外国人の私がこの国で正規雇用してもらうのは簡単なことではないということなど、

難しい法律の壁が立ちはだかりました。



現実と理想のギャップを目の当たりにしました。




イタリア滞在期間が長くなるにつれて、私にとってイタリアは理想郷ではなくなったし、フィレンツェは憧れの地ではなく現実の地になりました。


でも、それはイタリアのせいでも、イタリア人のせいでもありません。


ただ、当時の自分の考えが甘かったんだと思います。



「当時の自分の考えは甘かった」と分かっただけでも、何かしら学んだものがあったな~と今思うわけです。笑






これから日本へ行く生徒さんたちを見て、イタリアへ来たばかりの日本人留学生さんたちを見て、

「考えが甘いよ。」と思うことがあります。

自分もそうだったなぁと思いながらね。笑




きっと、彼らも悩んだり、苦労したりすることでしょう。



でも、その時がきっとがんばりどころ!




ただ「外国での生活がかっこいい」という理由だけで来たのであればくじけてしまうかもしれません。


「なんとかなる」と思って行動に移さなければ、どうにもならないことのほうが多いです。



でも、目標や夢があればくじけてもまた立ち上がれるだろうし、

とりあえず行動に移せばけっこうなんとかなるものです。









日本は理想郷でも、完璧な国でもないけれど、素敵な国です。


いつか生徒さんたちにとって日本が夢の国ではなく、現実の国になったとしても、「日本が好きだ」「日本に来てよかった」と胸を張っていえるようにがんばってほしいものです。


それぞれが抱いた夢を日本で実現してくれることをイタリアから祈りたいと思います。


充実した日本留学になるよう、いっぱい楽しんで、いっぱい悩んでください!





私の日本語の生徒さんだけでなく、

夢を持って留学を計画してらっしゃる方、

留学中の方、

それぞれの留学が充実したもの、実りあるものでありますように。