オーヴェル・シュル・オワズを旅して
コロナ禍に入る直前、2019年の秋、ゴッホ終焉の地、オーヴェル・シュル・
オワズへ旅しました
いま思えば、本当に自由に旅できることの幸せ・・・貴重だったんだな
ぁ・・・
気つけば、20代の頃から、画家ゆかりの地へ旅していました
なぜだろう絵が好きだから
でも多くのゆかりの地には、画家にまつわる美術館などありません
生まれ育った家が残っていることは稀だし、小さなアトリエがあるだけの場所
も多い
この答えは、ある時、モネゆかりの地、ジヴェルニーで発見することに
モネの物語は、また別の機会に
今日はゴッホゆかりの地、オーヴェル・シュル・オワズをご紹介したいと思い
ま~す
オーヴェル・シュル・オワズはパリから日帰りも可能な距離にあります
夏には臨時の直通列車が運行していることもあり、乗り換えなしで40分、乗り換
えがあっても1時間かかりません
駅の目の前は、村のメインストリート
一日あれば十分、各所を回ることができます
が、絶対に宿泊をおススメします
朝のきらめきや、昼の光、夕日、夜のとばり・・・なぜゴッホがこの絵を
描いたのか、何を想いあの絵を残したのか・・・が、時間の流れと共に伝わって
きます
まず村の名所は、なんと言っても「オーヴェル教会」
ゴッホの絵のままに現存しています
こうして時折、ここではこの絵が描かれたよ~なんて、パネルが立っています
駅から徒歩5分ぐらい?
教会から道なりに上へ上へと進むと、ゴッホと弟テオドルスが眠る共同墓地が
最初は墓地なんてと思っていましたが、旅をするときは、いつも最初に手を合わ
せにいきます
墓地までの丘を登りきると、まさにゴッホ好きなら、心にグッとくる、そんな景
が広がっています
この場所を多くのカラスが飛び交って
ズバリ、あの絵
ほんと、泣けます
ゴッホはこの畑の辺りで命を傷つけたと言うことですが、私はこの場所に立
ち、私なりのゴッホの死の真相に対する見解を得ました
実際に訪れたからこそ、感じることができるものもありますね~
ついつい文章が長くなってしまうので、村巡りを~
こちら、ゴッホが滞在していたレストラン宿、「ラヴ―亭」です
なんと、いまだに予約すれば、だれでも食事がいただけます
ゴッホメニューもあります
ゴッホが滞在していた3階のお部屋は撮影禁止ですが、チケットを購入し、見学
することもできます最後に通されるお部屋で観るビデオに、号泣
文学者としてもおそらく一流になったであろうゴッホの言葉が、秀逸
心に響きます
当時、ラヴ―亭は村で最も新しい建物だったそうで、ゴッホは孤独だったけ
ど、テオの援助のおかげで、それほど貧しい生活はしていなかったと・・・
ラヴ―亭には「世界でここにしか売られていない」という「ゴッホのロゼ・ス
ークリング」がラベルにも「ラヴ―亭」の文字が入っていて、お土産にもおス
スメですお土産屋さんは、2階に併設されています
ラヴ―亭のすぐ近くには、ゴッホが描いた・・・
村役場も、そのまま残ってる
こういうところ、さすがフランス~
村の中心部から10分ほど歩くと、ゴッホが父親のように慕い、診察を受けてい
た精神科医・ガシュ氏の医院兼お屋敷が・・・
こちらも見学可能ですが・・・かなり朽ち始めていて・・・
いつ、崩れてしまうんだろう・・・ボロボロという具合
修復して、保存してほしいな~
ゴッホと先生が対話していた机・・・庭にそのまま置かれていて、これもかな
り傷みが・・・
オーヴェル・シュル・オワズは小さな村ですが、農家マルシェが出る
日があり、はちみつなどは最高です
おススメは「菩提樹のはりみつ」
日本の10分の1ぐらいのお値段
メインストリートには、フランス食材の可愛いお店もあるの
で、お土産には困らない村
そして、なんと言っても、オーヴェル・シュル・オワズに宿泊するのをおスス
メする理由の一つが、このお宿
すべてのお部屋、ゴッホの絵がテーマになっていて、私の場合は、
「あら、荷物がたくさんあるわね。じゃあ、1階の部屋かな?」と(エレベーター
はありません)
渡されたカギを開けると、糸杉~
花瓶や食器やリネンが、絶妙なブルーで統一され
このプチホテルは女性ばかりで運営されていて、センスが最高
ウェルカム・スウィーツやドリンク、朝食のクロワッサンやバター・・・可愛
すぎて、こんなバターみたことない!とネットで探したほど
正直、これまで滞在したどのホテルよりも
Hotel des iris – Hotel de Charme et Salon de Thé à Auvers sur Oise
久しぶりにサイトを見ると、なんだか少し高級路線化してました・・・
が、お部屋や建物内は、サイトの写真のように可愛い雰囲気で
夜にお出かけするところがなくても、お部屋でのんびり、至福
来年は、渡航も少し緩やかになっているかな
誰もが旅行を楽しめたり、芸術に心を寄せることができる、そんな日がはやく
来ますように