• オズの魔法使いで、最高の魔法に定義されるのが【ドロシーの素直な心】。
    これは、前回にも書きました。
    メルヘンの世界、童話作家としては子どもと大人に夢を持たせる良い答えだと思いました。

    では、今回は違う側面から魔法についてアプローチしてみましょう。

    魔法、魔法陣、という単語が出たとき、六芒星が思い浮かぶことが多いと思います。西洋ではダビデの星とも言われ、日本の陰陽道では「籠目」とも呼ばれます。

    アベノ清明のシンボルでもある、正三角形を二つ重ねた図形ですね。
    魔法少女を扱った作品にも必ずといって出てくるので、アニメ好きの人も一度は見たことがあるはず。

    この六芒星が司るのは。
    力、時間、空間の主に3つです。

    三角だけでも力があるシンボルです。
    クリスマスツリーや魔法使いの三角帽子、ピラミッド。
    武田薬品の社章でもある赤い正三角は、エンハンス(向上)オルターレーション(変化,変質)の象徴でもあります。

    たとえば、空を飛ぶ。瞬間移動する。
    これは主に空間の支配になります。
    移動時間の短縮にも繋がるので、時間の支配。
    位置エネルギーを得るという意味では、力の支配とも言えます。

    空を飛ぶことが、人間の最大の夢であると同時に魔法の象徴であるのも納得できますね。

    科学技術も広い視点で見れば、力、時間、空間の三つの支配、活用であるといえます。

    発電、燃料生産などのエネルギーの操作、蓄積。
    車、飛行機などの移動手段。
    電話、インターネットなどの通信技術。

    魔法の三つの原則と、共通点が多いことが分かります。

    西洋産の童話やゲームの中で、究極魔法を「wish(ウィッシュ)」としていることがあります。望みをそのままかなえてしまう力です。

    ドラゴンボールなんかもその一つですね。

    科学技術も、人の願いをかなえるために発展してゆきました。
    科学と魔法。
    違いは多いかもしれませんが、人間の願いの実現と言う点では共通なんですね。

    1900年代初頭という時代は、科学技術が劇的な進歩を遂げた時代です。
    そして、科学は科学者の【素直な心】によって観察され、検証され、体系化されていきました。

    あくどい使われ方をするのは、たいていスポンサーの方に原因があります。

    そして、ライマンフランクボームは1900年前後にオズの魔法使いを発表しました。
    科学が万能となりつつある時代に描かれた魔法の国の作品。
    このような視点でオズの魔法使いを読むと、新たな発見があることでしょう。
  • 魔法って何? の第二弾です。

    魔法の国オズにおいて、魔法が色々と出てきます。
    全14巻からなる小説ですから、その数も中々のもの。

    男女逆転魔法(オズマ姫を生かすため)
    猿の帽子(言ったことをかなえてくれる)
    リンキティクの魔法の真珠。
    グリンダの使う様々な魔法

    直接ではありませんが、魔法の国として独特なものに。

    死なない、痛くない(人→きこりに変化する過程。カカシ)
    飢え死にしない?(腹ペコタイガー。肉食獣が食べなくても平気)

    書いていくとキリがないので、この程度で。
    私の記憶力にも限界がきております。

    作中で、最も有名で強力な魔法の道具が、ドロシーがはいていた【銀の靴】です。
    カカトを打ち付けることで、瞬間移動ができるという夢のアイテム。
    詳細は不明で、実際にはなんでも願いがかなうという話もあったとか。
    しかし、これは一巻目で砂漠の中に消えてしまいました。

    これほど魔法と神秘と力に満ち溢れた世界がオズです。
    二巻以降も、魔法的な危機がオズに襲い掛かります。

    この危機を救っていくのが、ドロシーです。
    最強の魔女としてドロシーの名声はうなぎのぼり。
    魔女のグリンダも一目を置いている様子。
    オズの王女である、オズマ姫も頼りにしている様子。
    しかし、ドロシーは魔法を一切使っていません。

    なぜ、ドロシーは最高の魔女なのか?

    この問いに対して、作者であるライマン・フランクボームはこう答えたそうです。

    最高の魔法とは【ドロシーの素直な心】である。

    童話作家らしい答えだな、と当時は納得したり。
    子供だましだと、一笑に付したり。

    これは、オズの魔法使いの最終巻を読めば、納得の行く返答であり、オズの魔法使いのテーマでもあります。

    ですが、歴史の勉強をしていくと、この考えが的を射ていること気づかされました。
    次回はその辺りの話をまとめてみます。
  • 魔法って何?
     
     この定義は、古今東西で違います。
     文化や宗教はもちろん、科学の発展によっても定義が変わってきます。

     語りだすとキリがないので、テーマを絞ってまとめてみます。
     今回は【力の独占】について。

     ハヤカワ文庫から出版されたファンタジー小説、【魔法の窓】に【力の言葉】というキーワードがあります。

     この世界では、【言葉には魔法の力】が宿っています。
     【力の言葉】を唱えれば、モーセみたいに水を割って通路を作ったり、人を殺したり。他にも色々な力を持つ言葉が存在します。

     まさに魔法の呪文が存在する世界なんですね。

     しかし、【力の言葉】にはルールが存在します。
     力の言葉を知る人が2人になれば力は半分になります。
     10人知れば、10分の1に。万人が知れば、もはや力などなくなってしまいます。

     一部の人は【力の言葉】を秘密にして、子孫にしか伝えないことで、力を守っていきました。
     このような世界で、力の言葉を手に入れるにはどうすればいいでしょうか?

    ・伝えられた力の言葉を秘密にし続ける。
    ・力の言葉を聞き出し、その相手を殺してしまう。
     
     これは、【魔法の窓】のストーリーのテーマであり、魔法や力を求めるストーリーに共通のテーマでもあります。

     万人が分け合えば、効力が落ちる、あるいはなくなる。
     魔法はもちろん、権力や権能なども【独占】こそが力。

     それは同じかもしれませんね。

    前回、毒の話をしましたが、フランス宮廷で最も有名な毒殺系女子。


    それは、【モンテスパン侯爵夫人フランソワーズ・アテナイス】


    うむ、覚えきれない。


    この時代の名前って、所領とか地位の名前も付くから長い長い。


    ルイ14世の寵愛を再び取り戻そうとフランソワーズは、当時魔女と呼ばれていたい。


    黒魔術の他に堕胎や毒薬による毒殺を請け負っていた、


    そして、かなり本格的な黒ミサの儀式を行っていた。


    フランソワーズは祭壇に裸で横たわり、その体に生贄になった胎児の血が注がれた。


    結局ルイ14世の寵愛は戻らなかったようです。



    フランスで最も有名な毒殺系女子は、同時に黒ミサ系女子でもありました。

    王様の周りには常にこういう女性が、地位を狙っていたのです。

    ハーレム状態も楽じゃないなあ。



    歴史・ファンタジー研究所

    モンテスパン侯爵夫人フランソワーズ・アテナイス


    金髪碧眼の美女といわれている。

    宮廷劇と毒。


    切っても切り離せない関係ですね。


    中世の時代、身分も関係なく宮廷でのし上がるための技術。


    それが、【医薬、毒薬】に通じること。


    生かす、殺すのプロフェッショナルが非常に重宝された時代でした。


    藤本めぐみ先生著の【ブルボンの封印】。


    この作品では、姉妹が共に医薬と毒薬の技術を携えて宮廷劇に巻き込まれます。


    作中の表現によれば、理想の毒とは。


    【味もにおいもなく、ほんの数滴で人を殺せるもの】


    現代の推理小説にも通じる完全犯罪の実験場。


    それが、中世の宮廷でした。



    歴史・ファンタジー研究所

     ブルボンの封印。小説はもちろん、漫画、宝塚歌劇もあります。