こーいう、他人の善意の前に胡座をかくやつはむかつく。
スリが多い国で電車で寝るやつがいますか?いないでしょ。
いらいらいら。
看護観なんて大それたものは持っちゃいないと思ってたのだけど、最近、よく、わたしが看護師でありつづけるために、ポリシーみたいなものは必要なのだと思ったりする。
でもその形があいまいで、私は今凄く不安定な看護師なのだと思う。
後輩は、仕事に対して真剣さが足りない、と思った。
責任感がない。その責任感のなさはたまに私にもしわよせがくる。
いままで、私が先輩にそんな思いをさせてたのだろう。
でも、私は言われたり気づいたりしたら反省してた。
後輩は今日あまり反省の色なく帰って行った。
涙が出た。
私の仕事ってなんなのだろう?
一生懸命やる人が損だ、なんて一瞬でも思ってしまった。
そのしわよせは全部患者さんにいく。
私だって患者さんによいことをしたい。患者さん第一の仕事がしたい。
いままで、私が新卒のときは、患者さん第一で、下っ端のことなんて二の次だった。
スタッフに厳しく、患者さんに真剣に。
それがいい職場のありようなんじゃないかと、私は最近思う。
最近の病棟はスタッフに甘く、患者さんに厳しい。
「新卒、二年目のミスを防ぐために私たち先輩はこんなことをしたほうが良かった、あんなことをしたほうがよかった、だからあれをしようこれをしよう」
そんな新卒、二年目、スタッフのための手間が増えて、それでミスが減るのかもしれないけれど、その分患者さんにかける時間が減ってるんじゃないかな。
それってすごくおかしい。
ミスは責めちゃいけない。
でも、私が新卒や二年目の時は、ミスを反省して、もう二度とすまい、と思ったよ。
自己嫌悪で「もう仕事辞めたほうがいいんじゃないか」とも思った。
寝られない時もあった気がするよ。
でも、最近は、新卒や二年目に「ミスをしたのはあなたのせいじゃないよ、病棟のシステムのせい、だから先輩たちが改善しよう」
たしかにそうかもしれないけれど、でもそれで新卒や二年目が「私は悪くない」と思うのは違う。
くどいほど確認をするのは大事なことだし、確認するようなシステムがなくても、確認までが仕事だと思ってほしいのに。
だって命を預かってるんだよ。
すごく怖い。
だって、こんなに下の子が適当な仕事をして、なのに、3年目以上の仕事ばっかり増えて、私も、なんかキャパオーバー。
なんて人のせいにするけど、でも、人の仕事まで確認しなきゃ自分のミスにつながるなんて。
仕事、やればやるだけ、ミスする確率が増える。
結局仕事をうまくサボったほうがミスする確率も減るし、と思うよ。
でも、サボるのって、ずるいし患者さんに迷惑をかけるから、さぼりたくない。
やるひととやらない人の差が出てくる。
給料変わらないなんてばかでしょう。
でも、給料なんかで文句言ってるんじゃない。
もっと、仕事に誇りをもって責任をもって後輩には働いて欲しい。
でも、私自信も、ちゃんと責任をもっているかと言われたら、怖くなる。
私だって怖い。
毎日怖い。
今日だって、なにかミスをしていないか、怖くて仕方ないよ。
でも、ミスしたってこんな気持ちにならない後輩は、ちょっと責任感なさすぎるんじゃないか。
こうやっていらないことばっかりしてる私が、いつかミスをしてしまうんじゃないか。
私の看護観がしっかりしていれば、後輩にもちゃんと言えるし、上のひとにも、私はこう思う、ってちゃんと言えるのにな。
看護観ってなんだろう。
前いた先輩の看護観、すごく好きだったから、もっと間近で見ていたかったな。
ちょっと上の先輩と夜勤に入ると、エンドレスで結婚式の話を聞くことになる。
そのとき、スキマスイッチの「君の話」を考える。
私があんまり自分の話をしたくないのは、こういう歌みたいなこと、思われたらやだから。
あと落ちもうまくつけれないし。
話し上手とかあるけど、それはただ話してるだけじゃダメなんだと思う。
人が楽しんでるか楽しんでないかとか、そういうのをちゃんと考えて話して場を盛り上げることができる人は凄いと思う。
尊敬する。
人が自分のことをしっかり話せてるかどうかとか、そういうのをちゃんと考えて聞くことができる人も凄いと思う。
そういうのを「傾聴」って言うんだろうな。
私はその両方だめです。
私の得意技は「聞き流し」かな。
他人にあまり愛情が持てないの。
話し上手も聞き上手も、きっと凄く愛情深い人なんだろうなと思う。
人間っていうのをちゃんと見ている人なんだろう。
私はだめだ。
最近仕事でも、自分の存在意義とか悩んだり。
私は人に興味がないのかも。
私はいい仕事をしてると思えないことが増えた。
それに、後輩が育たない。
後輩が育たないのにいらいらして、自分の負担が増えるのにいらいらして、でも、それって、結局私のような「先輩」が、魅力がなかったりダメだったり、「先輩」の仕事ぶりがよくないから、それを鏡にして後輩がそだたないのではないでしょうか。
なんてね。
師長さんに相談しても、他の同期は親身になって考えてもらってるのに、私の場合は流される。
ちょっとしたことだけどね。
仕事に対しての悩みは言ってないけど、たぶん、「私のやり方を変えたほうがいい」みたいな言い方をされると思う。
頑張ってるつもりなんだけど。
多分師長さんは私のことあんまり「病棟に必要」と思ってない。
多分私にたくさん「改善の余地あり」と思っているんだと思う。
夜勤のトップも、リーダーも、凄くしんどいけど、がんばってるんだけどなぁ。
後輩たちの心理的なフォローばかりされたら、やっぱり「言ったもん勝ち」じゃん、って、いらいらする自分もいる。
じゃあ言えばいいんだけどね。
言ったところでどうなるのか。
「辞めたいです」って言ったら初めて親身になるのかもね。
夜勤の上ができる人が減ったら困るから。
私の存在意義なんてそんなもんよ。
分かっちゃいるけど、そんなもんで、給料をいただいているのだからいいのだけど、なんかね、そのへんが、最近しんどい。
最初に、自分のことばっかり言う人は話し上手じゃないって言ったけど、それでも、やっぱり私よりは話せるんだろうな。
私は自分の気持ちもうまく伝えられないもんな。
最近辞めてった先輩の気持ちが凄く分かる。
あの先輩もあんまり自分のことを言わない人だったけど、こんな気持ちだったんだろうか、なんて、勝手な想像。
人を好きになるっていうのはわがままもむき出しにするってことですね、なんて分かったような口を聞いてみる。
私の悪いところは、すぐ人をうらやむところ。
他の人の幸せのかたちまでうらやむ。
好きだし大切に想うっていう意味も知った。
自己中な私が他の人の幸せを願うなんて前代未聞。
でも、それと同じくらいに、その人が私のせいで悲しむところを見たいなんていう性根の悪いところも持ち合わせているのが私と言う人間なわけで。
もっと近くにいてくれたら、とか、もっと話せたら、とか、もっといろんなことがスムーズにいけば、とか、歳が、とか、お金が、とか。
他の人たちがうらやましくなるときはいっぱいある。
でも、泣きながらそんなことを永遠に話すみたいな、そんな付き合いができていることも、私にとっては稀有なしあわせのかたちであるわけで。
底意地がわるくてわがままな奴にとって、普通のよい人では必要ないようなしあわせのかたちもあるのかも。
意地悪やわがままや嫌がらせをしても受け止めてくれる相手がいることは、今の未熟者な私にとってはとても稀有で幸せなことかも。