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なぜイタリアのアニメは日本ではあまり知られていないのか?-① イタリアアニメの黎明期

なぜイタリアのアニメは日本ではあまり知られていないのか?-① イタリアアニメの黎明期

Perché i filmi animazioni italiani sono poco conosciuti in Giappone?① – l’inizio dei animazioni italiani

   

 

 

今 日本のアニメ映画*はイタリアでも普及し評価されているが 一方でイタリアのアニメ映画は日本ではあまり知られていない なぜだろうか? 私はこれまで3つのセミナー(LCI、IIC)に参加した:

Ora i filmi animazioni * giapponesi hanno fama e sono apprezzati anche in Italia, invece, i loro propri filmi animazioni italiani sono poco conosciuti in Giappone, perché?   Ho partecipato finora a 3 seminari (LCI, IIC).

 * 「アニメ 漫画」は 今は anime e mangaで通じるようです

 

Parte 1   イタリアアニメの黎明期 l’inizio dei animazioni italiani

 

イタリアのアニメ映画に関しては、日本ではおそらくあまり知られていない:  「トッポ・ジージョ」「カリメロ」のおよそ2作品だ 

Per quanto riguarda i filmi animazioni italiani, sono provabilmente poco conosciuti in Giappone:  "Topo Gigio" e "Calimero" , quasi questi 2 filmi.

 

トッポ・ジージョ(1958~) 人形劇   石ノ森章太郎が1966年に漫画化している。😲

"Topo Gigio"(1958~)  il teatro dei burattini , fumettista Shotaro Ishinomori ha disegnato i fumetti di Topo Gigio(1966)😲

 

  トッポ・ジージョ Topo Gigio

 


カリメロ(1963~) (上の写真)
"Calimero"(1963~)  


イタリアのアニメ映画は テレビの広告番組「カロゼッロ」(1957~1977)と一緒に始まった
イタリアでは1954年にテレビ放送が始まった(RAI) 一方日本では1953年
I filmi animazioni italiani sono cominciati aggiunti al "Carosello"(1957~1977) , un programma di tv per la pubblicità"📺.   
In Italia la trasmissione televisiva fu cominciata nel 1954 (RAI), invece in Giappone, nel 1953.

カロゼッロの後ベッドへ」という言葉が 当時の子どもたちが夜9時に番組が終わったらベッドに行く合言葉ともなっていたそうだ 
(旧東ドイツにも同様の人形アニメ『ザンドマン/ Sandmännchenがあった) それらはみな子供向けだった
"A letto dopo il Carosello" fu sempre una parola d'ordine alle 21:00, finita questo programma di tv.
(Anche nel ex-Germania Est, fu trasmessa puppet animazione “L'Omino del sonno“) Questi sono sempre per i bambini.

日本でも1974~75年に「カリメロ」は東映動画によってアニメ化された。
In Giappone “Calimero” fu trasmesso come l’animazioni giapponesi prodotti da Toei Dōga. 


Citato/引用: イタリア文化セミナー『イタリア広告が庶民の生活に及ぼした影響(l'influenza della pubblicita' nella cultura popolare Italiana)』に参加して なつかしのカリメロに再会してきました(2018.2.25)@LCI は こちら

 

      *     *     *

 

イタリアのアニメ作品リストは こちら (Wikipedia)

Ci sono i filmi animazioni in Italia:

 

ピノッキオの冒険  Le avventure di Pinocchio (1935) 

未完成だが最も古いイタリアのアニメのひとつ 

 il primo film d'animazione italiano rimasto incompiuto

 ピノッキオの冒険  Le avventure di Pinocchio (1935) 

 

ディアボリック/Diabolik (1962~)

 ディアボリック Diabolik 

 

コルト・マルテーゼ/Corto Maltese     (1967~)

  コルト・マルテーゼ Corto Maltese 

 

シチリアを征服したクマ王国の物語/La famosa invasione degli orsi in Sicilia(2019) 

 「シチリアを征服したクマ王国の物語」(2019/仏・伊) はディーノ・ブッツァーティ原作のアニメ

 

プライムビデオで観ました 昔やっていた東映まんがまつりのように懐かしく楽しめる子ども向けファンタジーで 原作も読んでみます📖 

 

  『ネオ・ファンタジア/Allegro Non Troppo』(1976)

 

ペイネ 愛の世界旅行/Il Giro Del Mondo Degli Innamorati Di Peynet(1974) 等... 音楽はエンニオ・モリコーネでした♪ 

 

他にも日伊合作アニメや 粘土アニメ等も色々あります

Ci sono anche i cartoni animati in coproduzione italo-giapponese,  i clay animation, ecc.

 

 

参考:  イタリアのアニメーションの歴史/Storia dell’animazione italiana(wikipedia)は こちら   ←日本のアニメには触れていません (senza gli animazioni giapponesi)

 

Parte 2   短編映画『どろぼうかささぎ』に見る「新絵画的」な切り絵によるイタリアのアニメ 

Cortometraggio “La gazza Radra”, la cartonanimazione italiana “neopittorica”   に続く 

 

4回連載です♪

友人の個展を観てから虎ノ門で「布袋劇」の展示を観て池袋東武イタリア展に行ってきました(7.18)

友人の個展を観てから虎ノ門で「布袋劇」の展示を観て池袋東武のイタリア展に行ってきました(2024.7.18)

 


Sono andata alla mostra personale di una mia amica alla galleria a Gaien-mae, dopo alla mostra di "Glove puppetry(布袋劇)" a Tranomon, e alla fiera dei piatti italiani al grande magazzino Tobu a Ikebukuro
(2024.7.18)

 

この日は最も暑い時間帯に家を出て☀ まずは友人の個展を観に行きました

 

とくますひろこ展 少年の日(2024.715~7.20)@Gallery House Maga (銀座線外苑前駅)

 

虫とり、雪あそび、学校の帰り道... 

長いようで短い子どもの時を集めてみました。(案内ハガキより)

 

    「終業式」(左)  「きたか? いや まだだ」(右)

 

終業式(l'ultimo giorno della trimestre a scuola)って いっぱい学校から荷物を持ち帰ってくるのですよね...しかも朝顔の鉢植えまで🌸

右の絵は 待ち伏せしてるのかな? 

 

「あーか あか、あか、あかあか、レッツゴ!」(左) 

 

左の運動会(festa sportiva a scuola)の応援シーン 我が子の小学生の時の運動会をめっちゃ思い出しました~😢 一番気に入りました💕

 

なんというか この作家さんと同じく 私も男の子2人を育ててきたので うん わかるわかる!! という気持ちが溢れてしまいました😊 

いたずらっ子だったんですよね~うちも...😊

 

   *    *     * 

 

次に 虎ノ門駅そばの「台湾文化センター」で開催中の「伝統文化の継承と発展 文化の境界を越える霹靂布袋劇」(2024.6.20~7.29)を観に行きました 駅からすぐなので暑い中助かりました~☀

 

 大きさは60~90cm 

 

 「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」は こちら

 

人形浄瑠璃の大きなもののようですが 台湾では布袋劇といえば誰もが知っているそうです 17世紀から始まり時代とともに次第に大きく精巧に作られるようになってきた民間芸能です 人形の変化は5種類に分かれています アニメや映画にもなっています

 

 木彫りの人形の顔

 

 時代の変遷の展示 昔は小さかった

 

今のものはさすがに大きく美しくうっとり💕 

 

 イケメンの主人公...言葉はわからない(笑) 

 

撮影シーンも観ましたが 人形の中に腕を入れて様々なシーンで特撮のように激しい動きを入れて動かし 特殊効果も豊富です

言葉はわかりませんが 台湾の文化に触れて新しい発見が出来ました

ご紹介くださった友人に感謝いたします

 

台湾には政治的なこともありまだ世界遺産はありませんが この布袋劇は UNESCOの無形文化遺産になっていてもおかしくないと思います😊

 

布袋劇は 今のところは「バンダイチャンネル」で観られるとのこと

 

 いただいたチラシ類

 

 

      *    *     * 

 

午前中から歩き続けて一万数千歩... 池袋東武百貨店で開催初日のイタリア展」にちょこっと立ち寄り ざっと観てから家路につきました~ 

円安で大変ですね... 😞

 

南イタリアのセラミックの陶器の輝くばかりのまぶしさ... 鮮やかさに圧倒されました!!

 

 池袋東武百貨店のイタリア展

 

一日よく歩きました👞 

 

 

「世界の書棚から」第23回「O.R.メリングの著書に見るアイルランドの大地に伝わる魔法」リポート

「世界の書棚から」第23回「O.R.メリングの著書に見る、アイルランドの大地に伝わる魔法」に行ってきました(2024.5.18)@板橋区立中央図書館

 

 

 

第23回の「世界の書棚から」は 初来日されたアイルランド生まれのカナダのファンタジー作家 O.R.メリングさんがご自身の作品の背景について ご自身で撮られた作品に出てくる様々な写真を見せていただきながらお話しくださいました! 

 

だんだんと大使館側からお声がかかるようになり このイベントが普及してきたことを喜んでいます

 

 メリングさんの著書数々

 

アイルランド生まれで4歳でカナダに移住し 今ふたたびアイルランドに住むメリングさんは 松尾芭蕉の奥の細道のような紀行文(俳文)を書きたいと初来日への抱負を語ってくださいました:

  "Life is a journey through a foreign land." (人生は巡礼の旅である)

 

主な著書:

  • The Druid's Tune (1983)  ドルイドの歌 (処女作)井辻朱美翻訳、講談社
  • The Singing Stone (1986) 「歌う石」井辻朱美翻訳、講談社
  • Falling Out of Time (1988)
  • My Blue Country (1996)
  • People of the Great Journey (2013) 

妖精の国物語

  • The Hunter's Moon (1993) 「妖精王の月」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Summer King (1999) 「夏の王」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Lightbearer's Daughter 「光をはこぶ娘」井辻朱美翻訳、講談社
  • The Book of Dreams 「夢の書」井辻朱美翻訳、講談社

歌う石(The singing stone)」(1986/講談社)のカバーには ドルメン(支石墓)の写真が使われていますが ドルメンは妖精の国への入り口とも考えられていたのだそうです

 

The Quest  (Part 1) & The Rising queen (Part 2)」は冒険の旅で オオツノジカや海賊 またチャリオットと呼ばれる戦車(tankではない)も登場します 

 

The singing Stone「歌う石」の舞台 Wicklow Mountain  ウィックロー山脈には Giant Irish Elk&Currachという オオツノジカクラックという木製のボートも登場します

 

Dun AonghasaIris Mor イリスモールという大きな島に ドン・エンガス要塞跡(hill fort)があります 

 

古代アイルランド語から中世アイルランド語に移り そして今は若い人たちを中心に英語が普及しており 本もそれに伴って言語も変わってきています

 

Lake Drumorecountry Leitrim  妖精の国の入り口とも言われる湖ですが 他にも丘 塚 洞窟などはみな妖精の国と通じているといわれています

 

The Hunter's Moon 妖精王の月」は初めての日本語での出版で カナダ人とアイルランド人のいとこたちが主人公です

 

タラの丘(Teamhair na Rí)は アイルランドの伝説上の上王たちの国が存在した地として知られています 

 

Fairies duncing under the Moon & My vintage Car  妖精王の月と ご自分の愛車をご紹介くださいました🚘

 

 アイルランドの児童書

 

Into the West of Ireland to Co. Clare   (クレア県) 野原や生け垣ではなく 石の壁が堺目となっています

 

Country Donegal(ドニゴール県):  fairy bridge & Croun Cruce 妖精の橋 

このように アイルランドには 「妖精の〇〇」というものが多いそうです

 

the Summer King 夏の王」は とらわれの妖精の王を救うお話です 舞台は故郷とのこと 妖精が現生に現れるには一度自分の命を諦めてから他の世界に移るしかないとのこと

 

Achill Island (on the west coast of Ireland)  鷲 Minaun cliffs & Keel Strand キールストランドという海岸線はお気に入りの場所です

 

Croaghaun ridge 山の岩 ♡型の苔が岩の上に生えており 物語を生んでいます 「旅 戦い ロマンス」の3要素が いつも作品の中にあるとのこと

 

Craughaun Mountain & Cliffs (tarn & Atlantic Ocean)  険しい山・崖 これはドローンでは風が強くて写せず 山に登らないと写せない風景写真です tarnは小湖です

 

The Light-Bearer's Daughter (光を運ぶ娘) 当時11才だった娘のリクエストで 11才の主人公にしたのだそうです😲 11才の少女が独りで旅をするのは難しく 狼を守護者としてつけました

 

Wicklow Mountain / Hills co. Wicklow   ウィックロー山地

 

Powerscount Waterfall in Wicklow Valley  実際に上った湿原の谷の写真です

 

Glendelough, Wicklow Mountains 聖ケビンという成人が隠遁生活を送っていました 12世紀の3大巡礼地とのこと

 

Finis:  Sacred Circle Dance at Sunset on the Hill of Tara  タラの丘で夕陽のダンス これはとても印象的な写真で 86才の母をここに連れて行った時の思い出を語ってくださいました...

 

 アイルランドの児童書

 

 

続く質疑応答では twitterでつながっていたファンの方とこの日本で初対面 アイルランドに来る時は教えてください 会いましょう! ドイツ等のファンは知らせてくれて会っているのよ!というメッセージ また日本への熱い思いを 覚えたての日本語とともにお話くださいました これからは芭蕉のような俳文も手がけたいとのこと

 

アイルランド映画祭は こちら

 

世界の書棚からは こちら

 

次は チベットです

 

世界の書棚から第22回『スウェーデン児童文学の今』に行ってきました (2024.4.27)

世界の書棚から第22回『スウェーデン児童文学の今』に行ってきました (2024.4.27)@板橋区立中央図書館

 

 

 

価値観 コンセプト テーマとタイトル… 暗いユーモア 反抗する子供たち ジェンダー問題 冬の風景…などなど スウェーデンの児童文学や青少年文学の特徴について たっぷりお話しいただきました

 

この日は中央図書館の建つ平和公園で「ネパールのバザール」が開催され ネパールの人々でぎっしり😲大音響でしたが館内は静かでよかった~

 

  展示されたスゥエーデンの児童書

 

スゥエーデンは神奈川県程の大きさの国土に 一千万人強の人口と少なく 公用語はスゥエーデン語の他に フィンランド語 サーミ語などの少数言語です

 

ニルスの不思議な旅』(Nils Holgerssons underbara resa genom Sverige) は ノーベル文学賞を受賞したセルマ・ラーゲルレーヴの1906年の作品で教材にもなりました

1980年に日本でアニメ化されています📺

スゥエーデンではアニメがほとんど作られておらず たいていは実写とのこと🎥

 

長くつ下のピッピ(Pippi Långstrump )』(アストリッド・リンドグレーン作)は大人が顔をしかめるような主人公ですが 人気でヒットしたので大人の考え方も変わったそうです

 

山賊のむすめローニャ(Ronja Rövardotter )』(アストリッド・リンドグレーン作)は宮崎吾郎が2014年にアニメ化し '84年にスゥエーデンで映画化されました🎥

 

パーシーの魔法の運動ぐつ (Min vän Percys magiska gymnastikskor) 」(ウルフ・スタルク/2009年)のパーシーシリーズは日本でも出ています

 

おやすみアルフォンス(God natt, Alfons Åberg )」(グニッラ・ベリィストロム)のシリーズは'70年代に日本で4冊出ています これは理想の父ではない父が子育てをする話で母親は出てきません

 

そしてかの有名な「ムーミン(Mumin)」 はフィンランド作品ですが スウェーデン系フィンランド人の女性作家トーベ・ヤンソンはフィンランドの中の少数言語であるスゥエーデン語で書いたためスゥエーデン作品ともいえます

 

標準語で読んでもつまらなくてリズムと発音に特徴のある方言を使って書かれており この日は特別に朗読していただきました📖 フィンランド語が全然わからなくとも言葉の響きやリズムはとても楽しく味わえました😊

 

2022年には日本の出版社の方々とスゥエーデンへ そして2023年にはスゥエーデンの出版社の方々が来日して視察をされたそうです

 

子どものためのミュージアムを視察したり アストリッド・リンドグレーンワールドというテーマパークも行ったとのこと

 

ストックホルムには「子どもの居場所」という絵本館に雰囲気が似ているところがあるそうです 12~17才の若者向けで 邪魔されない空間となっています

 

スゥエーデン語は 上位2%の使用言語で トップ16の文学言語であり 最も多く翻訳される文学小説の原語10言語のひとつだそうです

 

21世紀はスゥエーデン文学の翻訳黄金時代とも言われましたが... 2015年頃にミステリーブームが起きて 北欧の犯罪小説が増えてきました この50年間児童文学はスゥエーデンの文学輸出の50~60%を占めており 根強い伝統があるそうです

 

 同児童書

 

     *      *      *

 

コンセプトと価値観

有能な子ども 子どものキャラ描写の変化 大人の世界に反抗する子供たち(ピッピなど)

 

子供の視点 アバンギャルドな価値観の受け入れなどについて伺いました スゥエーデンでは難しいテーマも早くから取り入れてきました

大人と同じように子供もすばらしい芸術に値するのですね

 

テーマとしては 生態系の持続可能性(グレタ・サブジャンル、自然と人間の関係等)  社会的持続性(インクルージョン等) 深刻化する犯罪 遊びと想像力(画像とテキストの対位法等)   折りたたみ式やフラップのついた絵本等グラフィック戦略も豊富です📖

 

     *      *      *

おすすめの本はLORANGA」(ロラーニャ) Barbro Lindgren

まだ翻訳されていません 一度も働かない父親と息子と 毎日アイデンティティの変化する祖父という 実在するクレイジーな家族のお話です😲

 

質疑応答では...

「BRON」(橋)は23年に アストリッド・リンドグレン賞 を受賞し 作者のエヴァ・リンドストロームが日本に招聘されました 荒井良治のテイストに似ていますね 世界観が独特です

 

日本は読書の平均時間は週4時間ですが スゥエーデンは週6時間と長い文学大国です😲 小学校では先生方が読み聞かせをすることが多く 自国の作家しか読まれず あとは英語圏くらいとのこと 

 

セーラとペッカ(SAILOR OCH PEKKA)」シリーズ(ヨックム・ノードストリューム作)は 描写の制限の強い日本やアメリカにはない アバンギャルドな子どもの表現がなされています 

 

また スゥエーデン大使館には図書館はないそうで ぜひ小さくとも作ってほしいものです😊

 

ちなみに会場となったいたばしボローニャ絵本館には 百数十冊のスゥエーデンの絵本があり この日展示されたものも蔵書に加わりました📖📖📖

 

 アストリッド・リンドグレーン記念文学賞の紹介 日本では荒井良二氏も受賞されました 

 


世界の書棚から」は こちら

 

次回は アイルランドです

 

イタリア映画祭2024オンラインでアブルッツォ州が舞台の『別の世界』を観ました

イタリア映画祭2024オンラインでアブルッツォ州が舞台の『別の世界(Un mondo a parte)』を観ました(2024.6.29)@イタリア映画祭

 

Ho visto un film italiano "Un mondo a parte" del "Festival del cinema italiano 2024" on-line🎥

Ě un film ambientato in Abruzzo, ho scelto questo film perché il mio insegnante è abruzzese😊

 

Nella zona molto montuosa dove vivono anche lupi🐺 orsi🐻 cervi🦌 agnelli🐑...

Il protagonista Michele, insegnante della scuola elementale si è trasferito da Roma a un piccolo paese marsicano di Rupe in Abruzzo, ma la scuola elementale "Jurico" (poeta pastore) è a rischio di chiudere per la scarsita degli alunni, e così...

 

I protagonisti si chamavano p.es. "Miche" ← Michele,  "mae" ← maestro, ecc con l'abbreviazione, interessante!

 

il film "Un mondo a parte":  fino a 28 luglio 2024 (on-line)🎥

 

       *   *   *

 

ストーリー:   ローマで小学校教師を長年務めてきたミケーレは 大都会での暮らしに嫌気がさしていた

希望が叶い  新たに赴任することになったのはアブルッツォ州の小さな村 ルーペ 

ローマからそれほど離れていないのに 雪が降りしきる極寒のその地は全くの別世界で 日々の生活に悪戦苦闘する...

 

    *   *   *

 

一部ネタバレあり

 

なんという豪雪地帯⛄ 私の習っている先生がアブルッツォ出身の方なので また子供も教師なので まずはこの映画を選びました

 

繰り返し診られることもあり いつもオンラインで観ていますイタリア映画祭🎥

 

観ながら何度も笑ってしまい これは映画館で観なくてよかったかも(笑)

 

アブルッツォ方言(この村の)で あいさつが 「おう(Oh)」なんですよね! それにアブルッツォ方言がめちゃわからなくて... 

 

ルーペというアブルッツォ州の村の人口はわずか364人 (昨年378人→14人死亡で出生なし)  

ここの小学校の生徒はわずか7人廃校の危機にあって... しかも自分の事業拡大のために廃校を推進する輩もいて...

 

生徒が7人のため 1,3,5年生の複式学級で 同時に3学年の授業を行います😲

 

40km離れたロミート小学校の分校である 映画の舞台でもあるユリコ(Jurico)小学校は 放牧詩人ユリコ Jurico(Il poeta pastore Cesidio Gentile, detto Jurico)の名を取った小学校で 子どもたちはみなJuricoのことを知っています ラストにJuricoも登場します アブルッツォの牧畜風景とともに🐑

 

   放牧詩人ユリコ Il poeta pastore Jurico

 

このユリコ小学校にローマから赴任してきたベテラン教師 ミケーレ・コルテーゼは ローディ出身(ロンバルディア州) 

ただしここの教師は殆どが南部出身とのこと

 

アブルッツォ州について:   イタリア半島最高峰のグランサッソを含むアペニン山脈アドリア海に挟まれたアブルッツォ州は 州土の約75%が標高700m以上の山岳・丘陵地です

アブルッツォは中世以降 季節移動の羊牧(トランスマンツァ/transumanza*)によって経済発展してきました

これによって生まれた文化や風習が 今も色濃く残ります

 

出典:  「アブルッツォの魅力をすこしずつ・・ | イタリア好き (italiazuki.com)」

 

移牧(transumanza)は イタリアの無形文化遺産(トランスバウンダリー)のひとつです

 

夏冬で60度もの気温差があり アブルッツォ国立公園の中心にあります 

狼 羊 熊 鹿... そして雪⛄

 

そしてこのユリコ小学校の生徒7名のうち 9月に3人が卒業予定で 複式学級の成立には最低8名必要  わずか1週間で4名の小学生を探さないと廃校となってしまいます😲

 

教育支援者ヌンツィオは この新任の先生は半年ともたないだろうと踏みます

新卒のマリアントニエッタ先生は いつも食べてばかり(笑) 4校で働いています(オンライン含め)  

 

この教頭先生アニェーゼ自身は 自分の通っていた小学校(スペローネ)が廃校になったという悲しい記憶があって...  村の存続にかかわる問題なのですね

 

本校であるロミート小学校の校長は 廃校推進者のエゼキア市長の操り人形 いろんなところに罠がしかけられている感じ😲

 

小さな村なのであっという間に秘密も広まるし 子どもたちの親同士も反対勢力だったりするのですが子供たちは仲良しで バスの運転手をしている生徒のママは 自分が通学していたバスの運転手になっちゃうし...  

 

後半で わずか1週間で4人の生徒を探し出さないと廃校となってしまうため 先生方は秘策を思いつくのですが...😲 かなりの荒業で見ていてハラハラ...  爆笑するシーンもありました

 

笑いながら観ていたら いつか自分たちの住む場所もやがては人口減少により こうして廃校となるのかな...と思ってしまいました

 

90年代にもアルバニア人を受け入れて廃校を免れたとのエピソードもラストで紹介されました  

 

 いやぁ私も昔やりましたよ~(笑) 18年前にこのサークルを作る時に 

  申請を通すために友人たちに生徒になってもらい 近所の会場を借りて

  イタリア語レッスンを私がやって それで申請が通ったのですよ😲 

   ← この方法を教えてくれたのはイタリア人の先生でした😊

 


2024年作品とあるだけに ウクライナ戦争のことも出てきて... 

 

村人の一人に あのイタリア人気ドラマ「DOC」で看護師長さんを演じられた Elisa di Eusanioがいて嬉しかった😊

 

それとクイズ:   Miche とは何でしょう?

  

答えは Michele ミケーレ(主人公の名前)を呼び捨てにする時の短縮形です

他にも mae は maestro (先生) 等... 面白かった😊

Ehi mae!     おい 先公!って感じ?

 

今年はとりあえずこれ1本で満足🎥 

 

作品情報:

[2024/114分]原題:Un mondo a parte
監督:リッカルド・ミラーニ Riccardo Milani
出演:アントニオ・アルバネーゼ、ヴィルジニア・ラッファエーレ

 

オンライン上映は7月28日までです🎥

 

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