格闘映画総特集(7)『サンダー・ウォリアーズ』 | 続・功夫電影専科

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「サンダー・ウォリアーズ」
原題:Kill and Kill Again
製作:1981年(77年?)

▼今回特集で取り上げる作品の中で最も古いタイトルである本作は、珍しく空手をメインに据えて製作された映画だ。マーシャルアーツ映画に出てくる武術は基本的に見栄えが重視されており、キックボクシングやテコンドー系の足技中心の殺陣か、シンプルな拳闘スタイルが多い。そんな中で合気道を取り入れたセガール映画や、カポエイラを使った『オンリー・ザ・ストロング』などの作品が微々たるも存在し、現在では柔術アクションの『レッド・ベルト』なんて物まで作られている。

■ジェームス・ライアンは空手の達人で凄腕の諜報員だが、そんな彼の元に謎の美女アンライン・キリエルが現れる。
彼女が言うには、洗脳薬を作り出してしまった発明家の父が誘拐されたため、助け出して欲しいという。敵は自らを「古代の神」と名乗り、洗脳薬を利用して一個師団を作り上げたマイケル・メイヤーだ。支配された街アイアンビルに本拠を構えるマイケルの下には多くの兵士と用心棒が控えている。そこでライアンは空手家のスタン・シュミット、元プロレスラーのケン・ガンプ、軽業のノーマン・ロビンソン、口八丁のビル・フリンら仲間を集結。キリエルも同行して敵地への潜入作戦が始まるのだった…こちらの情報が敵に筒抜けであることも知らずに。
敵地に向かう道中でジェームスたちは幾度も刺客に襲われるが、次々と突破して目的地のアイアンビルに到着する。このまま作戦は順調に進行するかと思われが、中心部に辿り着いたところで敵に正体がバレてしまう。捕まった一行のうち、ジェームスだけはマイケルに各施設を案内され、そこで発明家の博士と接触。密かに洗脳薬の解毒剤を入手して事態の打開を図る中、憎きマイケルはジェームスたちを闘技場で始末せんと企む。幾重にも交錯する思惑の中、最後の闘いが幕を開くが…。

▲モノとしては『特攻野郎Aチーム』が『燃えよドラゴン』する話であり、古い作品なので演出もそうこなれてはいない。格闘シーンは少々型にはまりすぎてぎこちない面も見られるが、殺陣自体はコテコテの空手アクション風味。所々で炸裂するシャープな蹴りは一見の価値アリで、程よくアクロバティックな動作も加味されているので、それなりに見られるファイトに仕上がっていた。特にファイト・コーディネーターとしても名を連ねるスタンとノーマンの両氏は別格で、ジェームスと共に作品の底上げに貢献している。そこかしこに李小龍の影響が見られるのはご愛嬌だが、これはこれで面白いといえよう。
個人的には『キックボクサー5』でしかジェームスの格闘シーンを確認出来てなかったので、本作でジェームスのアクションシーンが見られただけでも満足でした。なお本作には『殺るか!殺られるか!!』なる前作が存在するのだが…お察しの通り、この作品も未だ発見に至っていません(爆)。前に本作が置いてあるショップで一緒にレンタルされていたのを確認しましたが、そのショップは現在ビデオを取っ払ってDVDオンリーの店になってしまいました。レンタルショップで中古ビデオが捌かれているのは悪くないが、もうちょっとビデオソフトも残して欲しいんだけどなぁ…マーシャルアーツ映画では特にその点が重要なので、ちゃんとして欲しいところであります。