『くノ一五人衆VS女ドラゴン軍団』 | 続・功夫電影専科

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「くノ一五人衆VS女ドラゴン軍団」
製作:2005年

●蒼井そら主演のVシネアクションですが、かの谷垣健治導演(本場香港で活躍する日本人武術指導家)によって、思いっきり功夫映画カラーに染められている作品です。本作の前に谷垣導演が関わったVシネがあの『闇武者』だったこともあってか、この作品ではまさに谷垣導演のやりたい放題と化していました。やっぱり『闇武者』で鬱憤が溜まっていたのかなぁ…。
物語はジャッキーの『神拳・ヤングボディガード』そのまんまです。単に似ているという話ではなく、主人公たちが正体不明の人物の従者となって悪党が住む山を越え、大きな敵に立ち向かう…といった具合に、完全にそっくりそのままのストーリーとなっています(ほぼリメイク状態)。蒼井そらの修行シーンもまんま『蛇拳』だったりと、完膚なきまでにパロディに徹している様子が窺い知れます。
 さらに本作は全編に渡って声が吹替えられていて、昔放送されていたカンフー映画っぽく演出されています。アイドル映画的なものを望んでいた本来のファン層を完全に置いてけぼりにし、『神拳・ヤングボディガード』というジャッキー作品の中でもマイナーなタイトルを選んでパロディしてしまうとは…。功夫映画ファンとしては嬉しいけど、谷垣導演やりすぎだってば!(爆
そして本作のアクションは、功夫映画らしく手技に重点を置いた殺陣になっています。これに対して、蒼井そらや『マスター・オブ・サンダー』で圧巻のファイトを演じた中村浩二など、みんな頑張って難易度の高いアクションにチャレンジしていました。しかし、ビデオ撮りのためか動作が軽く見えてしまうため、ここだけは非常に勿体無い気がします。せめてフィルム撮影にも拘ってくれれば…。
タイトルの通りエロっちい場面が多いので、あまり声高にオススメできる作品ではありません。が、『闇武者』で程小東的なアクションへ、本作でジャッキー的なアクションへと挑んだ谷垣導演の熱意は十分伝わってくる作品。今時こういうコテコテな作品も珍しいので、一度視聴してみてはいかが?