『ドラゴン電光石火’98』 | 続・功夫電影専科

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香港映画を始めとした古今東西のアクション映画の感想などを書き連ねています。


「ドラゴン電光石火’98」
原題:亞洲警察之高壓線
英題:High Voltage/Asian Cop High Voltage
製作:1995年(1994年説有り)

●この作品は甄子丹(ドニー・イェン)がフィリピンでロケを行った刑事アクションです。香港映画ではフィリピンで合作を行う事が稀にあり、ユンピョウの『香港麻薬捜査官』もフィリピン産の映画だったりします。ちなみに本作はこんなタイトルになっていますが、実際の製作年度は3年前の1995年です(爆
無鉄砲な刑事の甄子丹は、その過剰ともいえる捜査の仕方で問題児扱いされていた。そんな彼が休暇を取ったある日、極秘の任務でフィリピンに飛ばされてしまうのだったが……。もちろん、この後はよくある裏切りと確執と陰謀のドラマが淡々と繰り広げられ、後半は罪を着せられて孤軍奮闘というお決まりのパターンとなっていきます。
 この映画で一番まずかったのは、ストーリーよりも甄子丹本人にありました。本作では甄子丹を「型破りな刑事」として演出していますが、これが見事に大失敗。護衛を任された証人の腕を撃ち抜いて襲撃犯を殺したりと、ハッキリ言って甄子丹の行動は常軌を逸しており、見事に感情移入のできないキャラクターに仕上がっているのです。一応、彼の突飛な行動には理由があるのですが…。
また、本作で目ぼしい出演者は張耀揚(ロイ・チョン)の他には誰もいません。功夫アクションは甄子丹が指導してるのでそれなりのクオリティですが、出てくるのは馴染みのない顔だらけの俳優陣とキレすぎた主人公だけ。余程の甄子丹ファンでない限り、本作を心から楽しむことは難しいと思われます。