
「ザ・フューチャーハンター」
FUTURE HUNTERS
DEADLY QUEST
SPEAR OF DESTINY
1986
▼本作はアンソニー・マハラジ監督作品である。
マハラジといえば、リチャード・ノートン&呂小龍のしょぼい戦争映画『ミッション・ターミネート』、同じくノートン主演でベニー・ユキーデが出演したしょぼいロッキーもどきの『ザ・ファイター/炎のラストマッチ』などがあるが、今回のマハラジ監督は本気だ!なにしろ今回3人の特別ゲストが登場するのだ!彼にしては頑張っているようで好感が持てる!
■2025年、世界はまんまマッドマックスな世界となり、唯一の希望は時空を超越できて過去を変えられる謎のアイテム"ロンギヌスの槍"だった。…というわけで、今回は誰かが過去に戻って未来の異変回避という、しょぼいターミネーターもどきの作品だ。
最初に登場する特別ゲストその1はリチャード・ノートン!ただの田舎の道路としか思えない未来で、ダサい装飾の車で逃げるノートン!戦車なんか登場してマハラジ監督の気合いの入れようがわかるワンシーンだ。ロンギヌスの槍を手に入れてハリボテのような神殿から現代(製作年度参照)へタイムスリップしたノートンだが、たまたまそこにいたカップルを助けて暴走族の凶弾に倒れてしまう。そのカップルに未来の存亡を託し…って、ちょっと待て!
主人公(?)は乗り気ではなく、ヒロイン(?)の方がロンギヌスの槍の研究をしていたという都合のいい設定で使命に目覚める。案の定、刺客の大男が現れて2人のいた食堂をボロボロにして去っていった。信じようとしない主人公はヒロインと共に専門家から槍の話を聞く。それにしても、この手の作品で主人公がひたすら弱いというのも珍しい。帰り道にまた襲われ、話を信じるほか無くなった主人公は、槍のことを知るハイタワー博士がいる香港へ半ばヤケ気味で承諾し(笑)、現地の友人の協力を得て行方を捜す。
ここで現地の友人として登場するのが特別ゲストその2である呂小龍!そして主人公らが接触した現地に現れる刺客が、特別ゲストその3黄正利(ウォン・チェン・リー)!ノートンと呂小龍はマハラジ繋がりで解るけど、どうして黄正利が…?呂小龍と黄正利の功夫対決という本筋とは関係なさそうな、それでいてなかなかのクオリティの対決が唐突に開始!80年代でも李小龍モドキを演じている呂小龍が素敵だ(?)
ホテルに帰ってみるとヒロインが襲われているので救出。ハイタワー博士は誘拐され、居場所がマニラと目星を付けた2人はマニラに飛ぶ(この時点で呂小龍は離脱)。そこに現れたのは以前襲ってきた大男だ。ヒロインを追って敵の根城に潜入し、銃撃戦を繰り広げる主人公…が、結局捕まってしまう。
敵の首領の正体が冒頭登場した専門家だったのは腰砕けだが、一緒に捕まっていたハイタワー博士から槍の話を聞けた。しかし博士は殺され、敵はヘリで引き上げていく。追いかけようとする2人は別のヘリにフライトプランがあったので、それを頼りに敵のもとへ向かった(それくらい管理しておけ!)。だが敵もさるもの、ヘリには爆弾が仕掛けられていた!
飛行手段を失った2人は現地でセスナ機をちょろまかし、二分された槍の一方が眠るジャングルへパラシュートを使って侵入する。それにしても作中総じてサントラがなかなか雰囲気出ていてイイ感じだ。敵の軍団、獰猛な部族、アマゾネス部族、そして協力してくれる小○の部族…物語は架橋へ突入する!
▲SF要素やカンフーと、『マトリックス』の先駆けともいえる要素がある気がするが、たぶん偶然。舞台が荒野のような未来→アメリカ→香港→マニラ→ジャングルと、どんどんスケールダウンしているのがいとおかし(爆
しかしマハラジ監督にしてはストーリーのテンポもいいし、しょぼくなっているがロケ地もワールドワイドで工夫を凝らしメリハリをつけている。やればできるじゃん、マハラジ!
ちなみに主人公はロバート・パトリックという人。『ターミネーター2』のT-1000といえば大体の人がわかると思うが、まさかこの時バッタもん作品に出演していた自分が正当な続編に出演できるとは夢にも思っていなかったに違いない(ヒロインのリンダ・キャロルは洋ピンアダルトへ転向してそのまま消滅)。
肝心のアクションはというと、少ない出番でノートンも頑張っていたし、呂小龍と黄正利の対決もなかなかだ。最初は弱かった主人公とヒロインが終盤の戦闘ではそれなりに強くなっているが、その行程の描写が無いので納得いかず、やはりここらへんはマハラジクオリティといったところか(爆
『ミッション・ターミネート』よりかは若干アクションに満足できないけど、ストーリーはこっちが上かな。