
「倉田保昭のカンフー大作戦」
原題:懲罰/三虎将
英題:The Magnificent 3/Magnificent 3
製作:1978年
▼この作品はかなり以前から待ち望んでいた待望の一本でして、喉から手が出るほど欲しかったものです。というのも、「倉田保昭が鹿村泰祥と戦う映画がある」という噂を聞いたことがそもそもの発端でした。
かたや倉田保昭は説明不要のアクションスター、こなた鹿村泰祥は非常に優れた武術指導家です。この2人が戦う映画が存在するなんて、聞いたときは驚きました。ですがその映画がなんというタイトルかまでは知らず、何の作品か解らぬまま非常に歯痒い気持ちで一杯でした。
その映画の正体がこの『懲罰』だと後に知ったのですが、極レア作品だという話を聞いて「見たいけど見れない!」と、またまた歯痒い気持ちでおりました…が、最近になってリバイバル発売!そして購入に至った次第なのです。
本作には倉田Vs鹿村の他にも、あの山下タダシ(鹿村とは『激殺!邪道拳』で共演経験があったが、対戦は無し)も出演し、当時の有名アスリートも大挙出演。さらには以前紹介した『識英雄重英雄』と同じく協利が絡んでいるわ、加えてドミニカ共和国へ遠征ロケ…これって当時の香港映画としては(しかも大手ではない独立プロダクションの作品としても)かなり珍しいのでは?!
なるほど、レア作品という意味が解りました。
■ドミニカに観光旅行へ来た倉田保昭は、現地でペンキ屋同士の縄張り争いに出くわした。そこで華麗な刷毛ヌンチャクを魅せるのたのは山下タダシ!「どこにでもヘンな奴がいるもんだな…」と街中をうろつく倉田さんは、あるクラブの前で足を止めた。そこでは、ちょうどテディ団(第1回世界ディスコ選手権の優勝者)の特別ライブをやっていた。
そこへ山下やレストランで働いてる潘健君(トニー・プーン…本来は武術指導家で、『食神』『ジョイ・ウォンの時空伝説』等を手がけている)もやってきた。ところが楽しいダンパの最中、さっき山下と争った連中が山下を発見!たちまち大乱闘になってしまう。とばっちりを受けてメシを台無しにされた潘健君とテディ団を助けようとした倉田さんも参戦し、あっという間にクラブは大混乱だ。結局、倉田さん・山下・潘健君の3人は警察に御用となり、石牢に叩き込まれてしまう。頭を抱える倉田さん達だが、ある日突然3人は保釈された。
彼らを助け出したのは、先の乱闘を見ていた軍の高官だった。彼は「実は、私の弟が悪さばかりしていて、おまけに悪い女に騙されておるようなんだ。そこで君たちに弟の目を覚まさせてもらいたいのだ」と頼んできた。恩義を感じた3人は協力し、ある時は女装して弟を襲撃し、またある時は銅像をすり替えたりとやりたい放題だ(笑
しかし対する高官の弟も手をこまねいている訳ではなく、側近の鹿村泰祥やローラースケートで迫る中村勇らをけしかけた。そのうち倉田さんたちのバックに高官がいることに気付いた弟は「兄貴!そんなセコい真似はしないで、正々堂々と真っ向勝負といこうじゃないか!」と提案した…だが、敵はトップアスリート達を揃えて挑んできた!
まず潘健君はアラン・コラビートを五獣拳にて撃破し、続いて山下タダシはハワード・ジャクソンと対戦。途中からジャクソンが鎌を取り出してくるが、逆に圧倒して山下が勝つ。次は倉田さんとリチャード・ケントンとの対決だ。ケントンはあらゆる攻撃を受け流す特異体質だったが、打撃が効かないケントンに対して倉田さんは合気道を駆使してこれを打倒した。
後の無くなった弟だが、最後に泣きの一回を提案してきた。それに従った倉田さんたちだったが、最後の刺客ネイサン・ルブラン3世はなんと鐵布杉の使い手!おまけにヤンスェも裸足で逃げ出すようなマッチョパワーで全く歯が立たない!
果たして倉田さん、山下、潘健君は勝てるのか!?
▲とにかくこの映画、すっごく濃いんです。
まず、本作は恐らく"李小龍と成龍と倉田さんを共演させてみたらどうなる?"というコンセプトの下に製作されているようです。というのも、山下タダシは『ザ・カラテ』ばりに李小龍っぽい空手アクションを披露し、潘健君もそのファイトスタイルはジャッキーに近いものがあります。本作の面白いところは、この毛色が違うアクションの数々がちゃんと違和感無く共存している事です。
また、待望だった倉田さんVs鹿村の対決も満足できるものだったんですが、更に一流の格闘家たちとのバトルも見ごたえ十分で、アクション面では実に凄く充実してたと言っていいでしょう。最後までたっぷり詰まった高濃度の功夫バトルの数々は一見の価値ありです!
話はちょっと間延びする所もあるにはありましたが、インパクト120%のアクションがそれらを強引に押し流し、特におかしく感じることはありませんでした。
それにしても倉田さんたちも凄いけど、今のところハズレがないどころか傑作ばかりの協利作品恐るべし!むむ…SBや初期GHもいいけど、協利作品も集めなければ!