桜はまだつぼみですね。そんな日に管楽器アンサンブルの演奏会があり、護国寺駅の近くの同仁教会へ行ってきました。雨のなか教会までの急な坂道を息を切らして登りながら思い出しました。
15年くらい前かな、いやそれとももっと前だろうか。ここで友人のバロック演奏仲間がチェンバロやリコーダーや旧式な弦楽器などの演奏会をやって、3度ばかりこの坂を登って行った記憶があります。一緒に行った妻は「ここではない」と言います。建物は新しくなって綺麗になり、天井が高く響きがとてもいい教会です。
「フレンチ管管」という近代フランス音楽の管のアンサンブルです。演奏者はみなマルグリット・フランスさんが生前に指導していたオケの人達で、彼女が2013年に逝去された後に、一部の管楽奏者がグループを作って演奏会を開いているそうです。
我々に案内が来たのは、マルグリットさんが生前指導していたオーケストラに妻が2度ばかりチェロのパートで参加したことがあったためです。
演奏者の皆さんはなかなか大した経歴の持ち主です。フランスで数々のセミナーに参加された人や、フランス国立マルメゾン音楽院を優秀な成績で卒業した人や。日本の芸大の卒業生など、フランスに関係した演奏者ばかりです。従っでて皆さんプロ並みのキビキビとメリハリのあるフランスらしいエスプリに富んだ演奏をしています。
曲目はフランス音楽だけ。ドヴィエンヌ、フランセ、ビゼー、ラヴェルにダマーズなどの作曲家の室内楽。初めて聴く曲が殆どでしたが、5人の演奏家が素晴らしい演奏してくれました。
ドヴィエンヌはモーツアルトと同世代の音楽家です。もともとフルートとチェロとヴィオラの3重奏なのですが、ファゴットとクラリネットで演奏してました。多分この方が響きや音質がいいので綺麗な仕上がりでした。また最後のダマーズの変奏曲のテーマはまるでパリを散歩しているみたいな気持ちになります。またディユーフィの絵を見ているようで面白かったです。
近代フランス音楽は印象派の絵画のようですね、特にドビッシーなどはその典型でしょう。
今年はマルグリットさんをしのんで、聖心女子大のホールでオーケストラの演奏会を予定しているそうです。
来る時は雨でしたが、終わったら空が抜けるように青く、晴れやかな、楽し演奏会でした。
Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ