おもしろ音楽会 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 バロック・チェリストの鈴木秀美さんと彼の室内管弦楽団の演奏会が小田急線の多摩センターのパルテノン多摩で開催された。


パルテノン

 今回も義理の姉が朝日新聞に応募して当たったらしく、以前にも紀尾井ホールでのイスラエル四重奏団にも新聞の募集に当たって義理の姉と行ったことがある。


 今回は鈴木秀美さんの演奏会なので奥様が姉と一緒に行くのがいいのだが、今回は用事があって行かれない。奥様は鈴木秀美さんとは昔ちょっとした縁があり、去年たまたまお茶の水で行われた彼の演奏会の切符を彼女の従兄から譲り受けて聴きに行ったことがあった。演奏が終わって妻が彼と談笑する機会があり、楽しい再会だったのを思い出します。


リベラ
 写真はホームページより拝借しました。今日は更に少編成でした。


 さて、今回は彼が司会者と指揮者で舞台は進行しました。司会者としても話が上手でユーモアもあり楽しい。題名はハイドン。ハイドンの逸話について面白可笑しく解説。今日は30人ほどの小編成で管楽器以外の弦楽器はバロック式でないのですが、室内管弦楽団にしか出せないようなメリハリの効いた素晴らしい演奏でした。ハイドンやモーツアルトの演奏にはこれくらい小編成がいい。


チラシ

 曲はハイドンの60番の交響曲。ハイドンの時代を再現したそうだが、60番の交響曲を各楽章に分けてその合間に違う室内楽を入れるというやりかた。元々60番は原曲がオペラだったらしく、オペラブッファを交響曲にしたよな面白い作りになっている。


 楽章の合間にアリア、管楽デヴェルティメント、ピアノトリオなどハイドンの室内楽曲が入る。まさにハイドンの時代の真似事である。


 モーツアルトの時代、演奏会は金持ちのサロンで開かれることが多く、伝記や書簡集を読むと、演奏は今のBGMみたいなもので、お客の会話が会場に響き渡っていたらしい。劇場で演奏する場合でも、今の音楽会では想像できないが、聴衆はペチャクチャろ会話していたらしい。何かスタバでモーツアルトのカルテットが流されていて、客がお構いなしに駄弁ってるようなもの。演奏会も一つの交響曲を1楽章から演奏するのではなく、いろんな曲をこちゃまぜで演奏していていたらしい。


 ハイドンの雇い主のエステルハージー候は大変に要求の多い人で、古楽器による室内楽を無数に作らされたと本で読んだことがある。火災で殆ど残ってないらしいが。



 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ