暑い夏は「L'ESTATE」はいかが? | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 クラシック音楽の器楽曲で「夏」の題名が付くものと言えば、ヴィヴァルディの「四季」ですね。標題音楽はイタリアが圧倒的に多いです。1950年代にイ・ムジーチがイタリア・バロックを持って来日し、ドイツバロックしか知らない日本にイタリアバロックのブームを沸き起こしました。

 イタリアのリコルディ社版の「夏」の楽譜
楽譜2

 ヴィヴァルディはヴェネツィアの生まれです。その昔、北イタリアを旅した時にヴェネツィアに寄り、サン・ジョヴァンニ・イン・ブラーゴラ教会の壁に下のような標板を発見しました。また別の旅でウィーンに寄った時に「ヴィヴァルディ、ここに死す」って標板を見つけました。オペラの上演でヨーロッパ中を回っていたらしい。

教会

標板
表記は次の通り。「赤毛の司祭」はこの教区内で1678年3月に生まれ、この教会で洗礼を受けた

 ヴィヴァルディについてはあれこれ酷評する内外の評論家もいますが、500曲以上、オペラも書いていますから膨大な曲数になります。みな親しみ易くて、美しい曲です。

 春夏秋冬の曲で、作品8の12曲のコンチェルト(和声と創意への試み)の中の4曲です。ですからヴィヴァルディが「四季」と名付けたものではありません。

 「夏」は気だるい調子で始まり、夏のさんさんと輝く太陽の光が降り注ぎ、曲が盛り上がっていき、また昼寝の時間(シエスタ)になったように静かにと、面白い曲の流れです。


Vivaldi Four Seasons Summer/ I Musici(イ・ムジーチによる演奏)



 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページ
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