アロハ - 18 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 今日はハワイを発つ日だ。昨夜は風雨が強く、テレビのニュースでも注意を呼びかけていた。朝から台風が去ったように天気は良いが、少し肌寒い。


 朝食は外で食べる。ホテルを出て海岸通りの角に大きなテラスがある。ここで軽く食事ができる。日系人らしいおじさんが外でクレープを焼いている。身の上話が面白かった。


朝食02

 ホテルへ戻り、空港へのリムジンバスを予約して、また出かけた。バスは2時の出発だから、余り時間はない。市内を観光するにはワイキキ・トロリーとかいう簡易バスがあるが一日券しかない、30ドル以上するから2人で60ドル。決して安くない。


 諦めて街をぶらぶら歩く。カラカウア通りを東へ行くと街が切れて、広大な緑地帯が広がる。ホノルル動物園だ。アメリカで動物園はミネソタのセントポールのコモパークの動物園しか行ってない。サンディエゴの動物園が有名だがサンディエゴにも行っていない。ホノルル動物園は自然が豊かだが動物が余りいない。地元の母子が見に来ているくらいで観光客はいない。


動物園

 動物園を出て、角にスターバックがあり、サンドイッチとコーヒーでお昼を取った。市内でお土産品を買って、ホテルへ戻った。


 リムジンバスは市内のホテルを回って、お客をピックアップして、空港へ向かう。運転手は日系人で、助手に小学4年生くらいの女の子。娘だという。バイトだからお金をためていると言う。


 空港では時間があり、少し休憩する。空港にあるスターバクスの前でコーヒーを注文しようとして、メニューを見ていた。最近のコーヒーには色々な名前がついている。女性の販売員が「アメリカン・コーヒーがいいの?」と訊いてきたので、大笑いになった。「アメリカン」などというコーヒーはない。日本人がアメリカの薄いコーヒーを「アメリカン」と軽蔑して呼んだのだが始まりだった。日本人観光客が「アメリカン」と注文することが多いのだろうか。

 時間が来たので国際空港へ渡って、一番奥まで行かなくてはならない。ハワイに来てもフラも虹も見なきゃ、火山ツアーも、何もしていない。旧友たちに会いに来たのだから、それで充分である。その後のリックとロイスからのメールで家は完成し、隣の牛が草を食べっていた広大な土地を購入したらしい。敷地内には舗装もし、庭も新しく作って、色々な植物や木を数百本植えたらしい。定年後の二人であの広大な土地が家を完成させるバイタリティーには感服するばかりだ。


窓

 ハワイは日本と関係がある、と言っても、昔の話だ。ハワイ王室がアメリカの迫害から逃れるために明治政府に助けを求めてきたのだが、明治政府はアメリカに遠慮して何もしてあげなかった。悲しい歴史がある。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ