セーヌの情景 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 ある日のポンヌフをパステルで描いたものが出てきました。懐かしいので載せてみました。

遠い夏に想いを-ポン
 セーヌと云えば多くの歌や詩にうたわれています。
H.ジローの「パリの空の下」という古いシャンソンにもセーヌとベルシー橋などが出てきます。定番のシャンソンですから皆さんも覚えていると思います。

 有名な詩と云えばアポリネールの「ミラボー橋」がありますね。ミラボー橋もセーヌにかかる橋で、これは画家のローランサンとの恋の終焉を綴ったのもといわれてます。


ミラボー橋の下をセーヌ河が流れ
われらの恋が流れる
わたしは思い出す
悩みのあとには楽しみが来ると


日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る


手に手をつなぎ顔と顔を向け合はう
かうしていると 
われ等の腕の橋の下を
疲れたまなざしの無窮の時が流れる


日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る


流れる水のように恋もまた死んでいく
恋もまた死んでゆく
生命ばかりが長く
希望ばかりが大きい


日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る


日が去り、月がゆき
過ぎた時も
昔の恋も 二度とまた帰って来ない
ミラボーー橋の下をセーヌ河が流れる


日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る

                (堀口大学の訳)


恋の終わりはいつも苦しいものですね。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ