昼から、アム・ホーフ界隈に出かけてみる。アム・ホーフ広場の一角にアム・ホーフ教会が建っている。アム・ホーフ広場はウィーンの最も古い地域で1156年にバーベンベルグ家のハインリッヒ2世と言う人が城塞を築いた跡らしい。ウィーン発祥の地といわれているらしい。
疲れたのでカフェでコーヒーを飲むことにする。ウィーンには多くのカフェの有名店があり、有名な音楽家、芸術家、政治家、文人などが通っていたという。この辺りにはカフェ・ツェントラールがあるはずだ。
方向が判らなくなってしまった。近くにパレ・フェルステルという洒落たアーケードがあり、その中を歩いて捜す。その先の小路側にはツェントラールという店があるが、どうもレストランで喫茶はやっていそうもない。小路を通って角まで行くと、そこにカフェ・ツェントラールがあった。
入り口はモダンな造りになっており、ウイーンという感じではない。中に入ると、入り口に老人の人形がテーブルに座っている。これは実在の常連客を人形にしたらしい。これがこの店の看板人形なのだ。この建物が出来たのが1886年というから120年くらい経っている。
天井が一段と高く、装飾も質素で、ガランとしている。店の中ほどにテーブルが一つ空いていた。若い学生が多くて、店内は結構賑やかだ。メランジュを頼んだ。ケーキはウィーン風で生クリームなどではなく、バタークリームの素晴らしい味わいあるケーキだ。コーヒの味は国立歌劇場の近くのティラーロフの方かいい。その上、我々年配者にはティラーロフの方が落着く。
この店はフロイト、シュニツラーなどの文人が多く来たらしい。音楽家を懐かしむには国立歌劇場とか楽友協会ホールなどの近くの店に行かなければ駄目だ。
Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ