プリンツ・オイゲン通り - 056 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 もとに戻ろう。プリンツ・オイゲン通りは左側が庭園の生け垣が続き、通りの中央に市電が走っていて、その反対側は所々に商店やレストランが並んでいる。太陽が顔を出たり、薄曇りになったりののどかな午前中だ。


遠い夏に想いを-オイゲン通り

 余りに遠いので、不安になり薬屋に入って、道を聞いてみた。もっと登って行きなさいと白衣を着た年寄りのおじいさんに教えられて、更になだらかな坂を登る。結構、歩くのがきつい。東京の渋谷の道玄坂くらいの坂道だろうか。


 途中、一軒のお土産屋を見つけたので店内に入ってみた。オーストリア風の織物などを扱っている。「土産に荷物にならないものがいい」とノッコが言うので、小さなテーブル・クロスを買った。


遠い夏に想いを-テーブルクロス
 店を出て、更に進むと、ベルヴェデーレ宮殿の正門の前に小さなイタリア風のトラッタリアが店を開ていた。昼には少し早いが、昼食にする。半地下の小さなレスランで、客は2組しかいない。メニューには『ニョッキ』とあるので、どうせ碌なものではないと思いながら注文した。17歳位の若い男の子が料理を造っている。少し時間はかかったが、出て来たニョッキの味は素晴らしかった。ウイーンでもこんなに旨いイタリア料理が゙こんな処で食べられるとは思いもよらなかった。家族間でイタリア語を話していたから、イタリアから来たのだろう。


 時々ヨーロッパにはこうゆう店があるものだ。ロンドンでもパスタ類はフニャフニャでイギリスお得意の茹ですぎ料理だが、イタリア移民の店では本格的なイタリア料理が食べれる。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学(University of Minnesota)へ留学した記録のホームページにもどうぞ