やや暫く行くと、右手にミラベルの庭園が見えてくる。ミラベル宮殿の庭園を裏から入り、宮殿の脇を抜けてなかに入る。赤い花が咲き乱れて美しい。
周囲の木々は濃い緑が庭園を囲っている。正面にホーエンザルツブルグ城が丘の上に小雨に霞んで見える。その下にたち並ぶ聖堂の緑のほうずき屋根の塔が見える。何と素晴らしい眺めだろう。実は、ここは映画『サウンド・オブ・ミージック』の中でマリアと子供たちが歌を歌う一場面に出てくるところだ。
宮殿の正面に廻ると、白亜の立派な建物で、その前には見渡す限り赤や黄色やピンクの花が咲き乱れ、大きな噴水から水しぶきが空に吹き上げられている。
この宮殿の起源は16世紀の終わりに、ザルツブルグの領主だったヴォルフ・デートリッヒ大司教が、商人の娘のザロメ・アルトをアルテナウ伯爵夫人と名乗らせて、愛人にし、その居城として造らせた建物だった。カトリックの聖職者は結婚できない決まりなので、愛人として囲っていたのだ。その後、2代後の司教ロドローン公パリスが改築を命じ、現在、我々が見るミラベル宮殿となった。ことの善し悪しはさておき、大変に美しい建物で、庭も殊のほか美しい。まさに、ベルサイユ宮殿のトリアノン宮と比べてもそん色がない。
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