カテドラル - 010 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。


遠い夏に想いを-カテドラル


 レジデンツの先のカテドラルに入る。この大聖堂は素晴らしいの一語に尽きる。正面に噴水のある広場を持ち、教会の左右の塔は頭にねぎ坊主をのせた可愛いバランスの取れた姿をしている。8世紀に起源をもつが、17世紀にバロック様式で建て直された教会だ。イタリア人によって設計されたから華麗この上ない。



 オーストリアはカトリックの国だが、ザルツブルグはカトリックの司教が治める小国で、ローマのバチカンとも繋がりが深い。当時は、ザルツブルグでもウィーンでも、イタリア、イタリアで、音楽家などイタリア人でなければならない、という風潮だったようだ。



遠い夏に想いを-正面

 堂内に入ると、中央の席では大勢の信者達が歌の練習をしている。ここの教会にはヨーロッパ最大級のオルガンがある。オルガンはポリフォニーで、バロック時代のシンセサイザーのような物だ。このオルガンはモーツアルトの時代からある。彼もこの聖堂のオルガニストをつとめたことがあり、数多くのミサ曲を残している。



遠い夏に想いを-洗礼盤

 ここにはモーツアルトが1756年に洗礼を受けた洗礼盤が残っている。聖堂の正面にはキリストの昇天を描いた主祭壇が置かれ、その上には71メートルのドームが聳えている。広い聖堂なので1万人のミサが出来るという。



遠い夏に想いを-ドーム

 通称「戴冠ミサ曲」と言われているK317のミサ曲が1779年にここの教会で初演された。「戴冠」と付いているが、戴冠式のために作曲された訳ではない。後年、プラハでレオポルド2世の戴冠式がおこなわれたが、この時、映画「アマディウス」でお馴染みのサリエリがこの曲を指揮して以来、この名が付いたらしい。




 25分にも満たない短いミサ曲である。モーツアルトは13歳から17歳までオペラの作曲のために3度イタリアを訪れているが、ボローニャで世話になったマルティーニ神父に、「ザルツブルグではコロレード司教にミサは45分以内に終わらせろ、と決められて困っている」と、苦情の手紙を送っている。



 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ