ゴールド・ガッセの小路に面した部屋の窓から狭い空を見上げる。今日も雨だ。空は明るい雲に覆われているとはいえ、時折小雨が降っている。今日一日はこんな北国冬特有の空模様だろうが我慢しよう。
朝食をとりに2階へ降りる。エレベーターを下りて左手が20畳ほどの食堂になっている。日が入らないから朝から暗い。昔のパリのホテル・コンデがそうだったように、宿屋の主人がウエイターで、その母親が台所を仕切っているこじんまりした食堂だ。朝飯を食べに来ているのは一人か二人で、中国人だろうか若い学生風。パンとコーヒーと、頼めばオレンジジュース、くらいの簡単な朝食だ。これに比べれば、フランクフルトやミュンヘンのホテルの朝食は豪華なものだ。だが、パンとコーヒーがあれば我々の朝食には充分だ。
雨は小降りだが、出掛けることにした。小さい街なので一日あれば一周してしまう。先ず、近くのレシデンツからスタートする。レジデンツの2階に上がってギャラリーの絵をみる。中央の土産物売り場で傘を預けて中に入る。フランドル地方のバロック美術展が開かれていた。時間の関係でレジデンツの内部は見られない。改めて来ることにする。絵画はブリューゲルやルーベンスなど展示してあるものの期待したほどのものはない。
Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ