先ずは、新市庁舎前の広場から見て歩く。ここがマリエンプラッツ。ミュンヘンは戦争中に市の半分は被害を遭っているのだが、こうして昔ながらの景観と雰囲気を再現した市民の努力に感謝、実に素晴らしい。
ヨーロッパはどこの街でも、戦争で壊されても昔どうりに街を再現する。トカゲがシッポを切り落とされて、また、元通りになるように。単に、懐かしいからとか、観光客を呼び寄せるとか、そんな理由ではないだろう。街が彼らのアイデンティティだからだ。
日本で古い町並みを保存する、といっても、地震国では無理なのかもしれない。白川郷など例外中の例外である。生活の不便さを耐え忍ぶか、楽しまなければ住んでいられない。
地中海でもトルコ、ギリシャ、イタリアに渡って大きな断層が走っている。だから、地震がよく起きる。それでも近代的な町作りは考えない。
とんでもない方へ脱線してしまった。11時が近づくと市庁舎に人が集まって来た。案内書をきちんと読んでいないから、何が起こるのか判らない。11時10分前頃に市庁舎の下の舞台で人形が動き出した。
カリオンの音は少々音程が悪いが、これがまた人形の動きにピッタリだ。広場には人がどんどん集まってくる。雨が降ってきたので、向いの店屋の軒先に立って見上げる。11時少し前に、上段の人形が動き出す。動き出してから止まるまで20分ほど、童心にかえって楽しんだ。いつの間にか、雨も上がって少し暖かくなって来た。
市庁舎の近く、左手にデパートがある。マックス・ヒーバーという、洒落た感じのデパートである。婦人ものの売り場へ行き、ノッコのためにコートを探す。安いもので70マルクか100マルクである。バーゲンものでも50マルク程度で、今回の旅行中だけ着ると思えばこれで充分である。結局、92マルクのコートを買う。帽子の売り場で、ベレー帽のバーゲンを見つけた。今まで帽子を被りたいのだが、顔が大きくて、いろいろな形の帽子を試してみてもノッコには似合わない。ベレー帽くらいしか似合わない。こげ茶の少し厚みのあるベレー帽を買った。以後、天気が悪い時、寒い時はこのベレー帽を愛用する。どうゆう訳か、人々が振り返って見て行く。
Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ
