旧市内 - 061 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 時々、雨が止み、雲が切れて空から日が射して来たりと、希望を持たせる一日が始まった。駅のコインロッカーにキャリー・バッグを2個入れ、4マルクを入れて鍵をする。今度は、案内所に行ってザルツブルグまでの普通列車の切符を買った。クレジットカードが使えるので便利だ。一日に.35本くらいザルツブルグ行きがある。我々の乗る汽車は3時37分発。それまで6時間くらいは見て歩ける。


 今日は中央駅から旧市内のマリエンプラッツまで地下鉄のUバーンで行くことにする。乗っている時間はアッと言う間だが、雨が降ったり寒い日などは大変便利だ。外に出ると、ノッコが言った。
「あら、さっきの人達」


遠い夏に想いを-旧市庁舎  ホテルで会った女の子達がこちらに歩いてくる。
「やあ、また会いましたね。ところで、どちらから来たのですか」
「群馬からです。さっきは助かりました」
「よくあることです。以前、我々もパリで同じような経験をしたことがあります」
「英語は出来ると思ったのですが、突然、パニック状態になって、全然言葉が出てこないんです」
「女性だけの旅でしょうから、くれぐれも気を付けてください」
そして、名前も訊かず、旧庁舎の前で別れた。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ