チェック・アウト - 059 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

遠い夏に想いを-hotel tea lounge  2階のレストランで朝食をとってから、身支度をし、チェックアウトのために荷物をもって1階へ降りた。ティーラウンジで紅茶を飲んでから、フロントへ行った。
 ホテル代金はキューポンで到着した時に支払ってあるから、チェックアウトは大抵領収書の発行だけだ。
 日本の女の子が2人、何かもめごとなのか、背の高い係りの男と話している。我々がチェックインした時と同じ男だ。彼等の話はかみ合っていない。我々は急ぐ旅でもないが、チェックアウトして出て行こうとした。
「日本人の方ですか」
突然、後ろから声をかけられた。
「はあ...」
「英語できますよね」
2人の女の子の1人が訊いてきた。
「はあ...少しは...」
「話しが通じなくで困っているのです」
「はあ、どうしました?」
 フロントへ戻った。たまたま観光客が出払った後なので誰もいなかった。
「私達、ミュンヘンで4泊する予定なんです。このホテルで2日、別のホテルであと2日。それでチェックインした時にクーポンを渡しました。別のホテルの分も一緒に取られて、チェックアウトする時、返すからと言われたのです。でも、今日になって、どうしても返してくれないのです」

 24歳くらいの女性2人旅らしいが、困り果てた様子だ。
 彼女に言われた通りのことを係りの男に話した。それ以外の事情は判らないから、係りの男がその辺の事情と理由を説明するだろう。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ