寒空の街歩き - 008 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 フランクフルトに観光に来たら、先ずはゲーテの家を訪問しなければならない。


 カイザー通りを旧市内に向かって進み、南に折れてベルリナー通りを歩く。このあたりにゲーテの家があるはずだが、これが見つからない。ゲーテの家は何処にあるのだろうか。


 「ゲーテ・・・」という看板があるので行ってみるが、本屋の広告にだった。ドイツ語がたどたどしいが、「ゲーテの家はどこですか」と訊いて見ようと思った。だが、本屋はまだ開店していなかった。ノッコはドイツ語で簡単な会話ができるのだが、決して自分から話そうとしないので、本屋が開いていても前を素通りしてしまっただろう。


 通りを歩いている者は見かけない。まるで、前年のイタリア旅行でクレモナに行ったときのようだ。やはり日曜日の朝だった。店屋は閉まっていて、街には人の姿が見当たらない(ここをクリック)


遠い夏に想いを-カトリーナ教会  コルンマルクト通りに出て、北に上がる。そして探すが何も見つけられない。更に北に向かって歩くと、広い通りの角に教会がある。この教会は地図にカタリーナ教会とあるが何も記述がない。


 とにかく寒い。寒いと頭の回転が悪くなり、方向音痴が益々ひどくなる。私は暑いのは幾らでも我慢できた(今は駄目だが)。その昔、真夏の猛暑の中でゴルフを朝から夕方まで36ホールプレーしたことがある。同伴者たちが「暑くてもう動けない」と木陰でへばっていたが、私は平気だった。だが寒さもからきし駄目になった。北海道生まれで、冬には-40度になる極寒のミネソタにも居たのに、寒さにはからきし弱くなった。暖を取るのにどこかに入りたいのだが、店屋は開いていないし、教会は日曜のお祈りの最中だし、どこにも入るところが無い。


 目の前は広い広場になっており、手前の大通りには市電が走っていて、地下鉄の駅もある。とりあえず、ゲーテの家を探すのを一時諦めて、広場に行ってみることにする。


 Viosan の「ミネソタの遠い日々」
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ