パルマの夜 - 090 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

遠い夏に想いを-市庁舎広場  教会を出て、ガリバルディ広場まで歩く。中世は今よりもパルマは大きな影響力を持っていたこともあって、イタリアバロックの音楽家がこの街を拠点として活躍している。




遠い夏に想いを-音楽堂  また、パルマはヴェルディの生まれた街でもある。「リゴレット」、「椿姫」、「アイーダ」などの偉大なオペラ作曲家。マンゾーニを追悼して書いた「レクイエム」は日本でもよく演奏され、その中の「怒りの日」などはテレビのバックグランド音楽に使われている。ザルツブルグがモーツアルトを誇りにするように、パルマもヴェルディを誇りにする。(写真はパルマの音楽堂)


遠い夏に想いを-アイスクリーム  あまり暑いので、ガリバルディ広場からの帰り道でアイスクリームを食べる。通りに面して古い書類や楽譜を売っている店があり、店内に入ってみた。














遠い夏に想いを-ネウマ  16世紀から18世紀頃までの楽譜(ネウマという聖歌を記した楽譜)が1枚3万リラから6万リラくらいの値段だ。手書き写本は少なく、有っても値段が高い。特に綺麗な絵入りのネウマはものすごく高い。ブロック印刷の方は手ごろな価格だ。18世紀のものを1枚3万5千リラで買う。夕食に出掛ける前に、一度ホテルに帰って休むことにする。








遠い夏に想いを-総菜屋  夕食をとりに再び出掛ける。ホテルから近いガリバルディ通りにあるリストランテは小さいが、店の格はしっかりしていて値段も高い。街の中心街へ行く。食料品店の前を通る。店頭に並んでいるパルメザン・チーズやプロシュットが美味しいそうだ。日本ではパルメザン・チーズを粉末にして調理したり、ふりかけて食べる。そうしないで、これを薄くスライスして赤ワインと一緒に食べると、えも言われない美味さで舌がとろける。お試しあれ。


 道路に突き出してテラスを作っているトラッタリアがあった。あまり、上等ではないが入ってみる。隣のテーブルには中年のフランス人夫婦。奥さんが時々こちらをチラリチラリと見る。我々はメロンと生ハムの皿からスタートした。これには驚いた。イタリアに来て最高の生ハムだ。生ハムにも産地によって種類は色々と異なるらしいが、ここパルマで食べるプロシュットは香りといい、柔らかさといい、歯ざわりといい、口の中で旨みが広がって、とろけるような味わいは最高だ。その他の皿もクレモナに次いで美味しい。ただし、赤のハウス・ワインは残念ながらイタリアで飲んだ全てのワインの中で最下位だった。

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