ネオニアーノ洗礼堂 - 065 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 今日は廻れるだけ廻らなくてはならない。ホテルから西に向かって歩くと、観光ルートの一番西端にある大きなドゥオーモに行きつく。ドゥオーモ(又はカテドラル)はイタリアの街では中心的な存在なのだが、パドヴァやラヴェンナのドゥオーモは我々観光客にとってはどうも影の薄い散在である。

 

遠い夏に想いを-ravenna duomo01 ここのドゥオーモの起源は5世紀に遡るらしい。塔は10世紀に建てられたものだが、教会の建物は18世紀の中頃に再建されたものだ。観光的に、教会内部は見るべきものがないので、ネオニアーノ洗礼堂を探す。場所が判らずドゥオーモの周りや堂内を探したあげく、やっと裏手の入り口にネオニアーノ洗礼堂という表示を発見。


遠い夏に想いを-neonian礼拝堂  中は美しいモザイク画がドームの内側に鮮やかに輝いている。ラヴェンナで最も古い遺跡で、5世紀頃に建てられた建物です。この当時はアリアーニ派が主流だったラヴェンナでカトリック派が建てた洗礼堂で、名前は当時(5世紀中頃)の司教のネオーネに由来している。








遠い夏に想いを-天井絵01  八角形の礼拝堂である。一般的に礼拝堂は小さいものや大きいいもの、八角形であったり四角形であったり、さまざまだが、八角形が一番多いようだ。中央には大理石の大きな洗礼用の水鉢があり、ドームの天井には洗礼者ヨハネにヨルダン川で洗礼を受けているキリストと周りに十二使徒が描かれ、濃紺色と金色が渾然一体なって迫ってくる。狭く、薄暗いお堂のなかで、ブルーに輝く天井から金色の光が差してくるようで、大変に効果的です。



遠い夏に想いを-ネオニアーノ内部  初期の礼拝堂は、洗礼用の水鉢を中心に置いた、小さな建物だったようだ。後世の若干の修復があるものの5世紀のモザイクはこのうえなく素晴らしい。












 ミネソタの遠い日々 - New (シカゴへの旅パート2を追加) -
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