市民広場コムーネ - 064 | 遠い夏に想いを

遠い夏に想いを

アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

 夕食後リストランテを出た。満腹。ノッコはヨーロッパに来るとよく食べる。朝と昼はシンプルだが、夜は私と同じように、時には、私以上に食べる。消化するのに、街を散歩して帰ることにする。


 ラヴェンナのコムーネはPiazza del Popoloという市民広場で、昼間は余り人出は見られないが、夜になると周辺のレストランやカフェからテーブルと椅子が出て多くの市民で埋めつくされる。特に金曜日の夜はすごい人出だ。


遠い夏に想いを-時計塔  広場は矩形で、東側に現在銀行が入っている18世紀に建てられた時計塔がある。その隣にはスフラッジオ教会が建っている。広場の西側には15世紀に造られた2本の柱が建っている。ヴェネツィア統治時代に造れたもので、ヴェネツィアのサン・マルコ広場に建っている2本の柱と同じ趣向だ。柱の上には聖アポリナーレと聖ヴィターレが乗っている。柱の奥には17世紀に造られたアーケイドがありリストランテやカフェなどの飲食店が入っている。



遠い夏に想いを-夜の広場  夜になるとこれ等の店からテーブルや椅子が持ち出せれ、広場は人で溢れる。子供から年寄りまで。気を付けていないと、ぶつかってしまう程だ。どうなってるのだろうか、この街は。





 ホテルに戻る途中に、新しいアーケードの前を通りすぎた。古い街には珍しく新しい店だ。中に入ると奥の小さな空間で若い男の子が2人、チェロとフルートを広げて何やら準備している。やがて、二重奏が始まった。音楽学校の学生だろうか、腕はまあまあだ。腕はともかく、旅の途中にチェロとフルートの音色を聞くのは心地よい。ところが、可哀相なことに、立って聴いている(ストリート・プレーヤーを聞いているようだ)人は私達以外に2~3人しかいない。我々もそこそこで引き上げることにする。通りに溢れた人達をかきわけかきわけ進み、ホテルへ帰った。

 ミネソタの遠い日々 - New (シカゴへの旅パート2を追加) -
1970年に私たち夫婦・子供連れでミネソタ大学へ留学した記録のホームページにもどうぞ