サント・アポリナーレ・ヌオーヴォ教会 - 060 | 遠い夏に想いを

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アメリカ留学、直後の72年の夏に3ヶ月間親子でパリに滞在。その後、思い出を求めて度々訪欧。

遠い夏に想いを-jolly hotel  さて、ラヴェンナのホテルは駅に近い。不動産屋的に言うと、駅から駅前の並木道を歩いて4分というところか。午後遅くチェックインして、今日は見れるだけ見ようと出掛けた。駅の左手の方角に、サント・アポリナーレ・ヌオーヴォ教会がある。行ってみる。


遠い夏に想いを-サンタ・ポリナーレ


遠い夏に想いを-内陣01  サント・アポリナーレ教会は圧巻である。なにが圧巻かというと、ラヴェンナはいわずと知れたモザイクの街だ。その代表格がこの教会なのだ。5世紀にテオドリック大王によって建立されたアリウス派のバシリカ式のお堂だ。イタリアの中でもここの街にはバシリカ様式の教会が圧倒的に多い。さて、7時まで開いているので、時間は充分ある




 教会に入って、左側に進むと、椅子も何もないがらんとしたバシリカ風のお堂が現れる。側廊の上の壁面に聖人の行列が描かれている。





 左側は『東方の三博士と聖女の列』が、右側に『二十六人の殉教者の列』と『最後の晩餐』がモザイクで描かれている。





遠い夏に想いを-内陣02


遠い夏に想いを-内陣03



遠い夏に想いを-最後の晩餐  6世紀中頃のものらしいが、モザイクなので色が褪せることなく鮮やかな緑と白が目にも眩しい。列中の人々の表情や動きは類型化されているが、それぞれみな違い、見ているだけで楽しい。さらに、その上段のガラス窓の間にそれぞれ予言者達が描かれている。こちらの方は更に古く5世紀末のテオドリックの時代に描かれた物だ。

 

 後陣は戦争で破壊されたらしいが、現在は修復さてきれいになっている。古いものが多いイタリアでも、ここはビザンチン文化の残る貴重な宝庫で世界遺産にもなっており、一見の価値のある場所だ。