フェラーラの駅で荷物をとり、ラヴェンナまで汽車で行く。フェラーラからラヴェンナまで汽車で1時間 ほど。各駅停車だから時間のかかるのは致し方ない。鉄道路線図的にみると、ラヴェンナはどうも幹線ではなく支線である。主要都市への直通列車が極端に少ない。何時からラヴェンナはローカル線の街になったのだろう。世界で一番小さい独立国のサンマリノ共和国が近くにあるし、観光地のリミニも近い。
ラヴェンナの歴史をちょっと覗いてみよう。キーワード的に並べると、ローマ時代、ビザンチン、ギリシャ正教、テオドリックの支配、東ゴート族によるアリウス派の信仰。西ローマ帝国と東ローマ帝国の時代の歴史を簡単に記述するには余りにも複雑である。この時代にラヴェンナは西ローマ帝国の首都になって繁栄した。ラヴェンナは内陸の街だが、軍港が造られており、これが貿易港として繁栄に寄与した。今でも、駅の裏側には港があり、運河がアドリア海にまで伸びている。
そして751年ロンバルディアの支配でラヴェンナは主役から降り、1431年ヴェネツィア共和国の属州となって歴史の表舞台から完全に消えてしまう。
ラヴェンナに来たのには観光以外に目的があった。ヴァイオリン製作者に会いに来たのだ。しかし、日本の旅行者はもっとこの街を訪れるべきだと思う。すごく魅力的な街で見るところが多い。