ガリバルディ通りを更に南に歩き、途中でヴェルディ通りへ右に曲がり、カフェで昼食を摂る。通りのテラスで休んでいる人たちもいるが、とにかく暑いので店の中に入る。冷房がある訳ではないのだが、通りの熱気からは逃げられる。酒が弱い私もビールが飲みたくなる。暑いのでテラスではなく店内に入りテーブルに座る。堅パンのサンドイッチとビール。典子は治療中の仮歯を折らないようにカプチーノに柔らか目のサンドイチ。変わったサンドイチだが、見かけほど、味はよくない。
店を出て通りを渡り、更に南に進む。右手の建物の中に通路があり、そこの商店街を抜けると広場に出る。
正面に教会が見える。どーも、大きな教会らしいが扉は閉まっているし、案内書には何の記述も無い。ナップサックを担いだ青年が一人で来た。彼も入れずに諦めて立ち去る。ここはドゥオーモであった。なぜ閉まっていたのかは不明だが、この街ではサン・アントニオ教会が余りにも有名でドゥオーモの影は薄い。
我々は諦めて更に東へ進むと、大きな建物が眼前に現れる。余り広くない広場の横に昔の市庁舎風の華麗な建築物が立っている。ラジョーネ宮だ。13世紀に裁判所として立てられたらしい。ジョットの壁画もあったらしいが15世紀に火災で焼失してしまった。現在の建物は15世紀に再建されたものだが、何とも華麗で危うい感じの建物だ。1階はホールになっていて時々イヴェントが開催されているらしいが、今日はどうしてか『昼寝の時間』であり、中へは入れない。
この後も各地でこの『昼寝の時間』(12時~3時)に遭遇し、中に入れないことがしばしば起こる。イタリアの旅はこの空白の時間をいかに上手く使うかが鍵になる。更に、ローマ通りを南へ真っ直ぐ進む。暫らく行くと、小川が流れている。これだけ歩いても何も見られない。何せ暑い。橋の袂は日陰なので休んでいた。小川には大きな鯉が泳いでいる。
ミネソタの遠い日々
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